栗林商船など4社/新型舵「ゲートラダー」に関する合弁会社設立

2025年12月02日/SCM・経営

栗林商船は12月2日、日鮮海運、第一中央汽船、かもめプロペラを共同出資者とした4社で、新型舵「ゲートラダー」の基本設計業務をサポートする合弁会社を2025年4月に設立し、このほど国内大手造船会社との間で設計基本契約を締結したと発表した。

<新型舵「ゲートラダー」>
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ゲートラダーは、栗林商船前会長の故・栗林定友氏が、ストラスクライド大学・佐々木紀幸 名誉教授とともに発明し、栗林商船グループやかもめプロペラ等が特許を共同で保有している省エネ技術。

舵をプロペラの両側に装備することで抵抗を削減し、また非対称翼断面形状の舵板が生み出す推力によって燃費・推進性能を高めることができるのが特徴だ。

GHG(温室効果ガス)削減による環境改善への寄与が期待できることから、これまでコンテナ船やタンカー、貨物船、ばら積み船、自動車船、冷凍運搬船、セメント運搬船、練習船、漁船などの幅広い船種で国内外累計20隻以上の受注実績がある。直近1年は、国内外からの大型船への導入に関する引合いが急増しているという。

<新会社の展開イメージ>
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新会社は、船種・船型別の最適な船尾形状やプロペラ径の提案などの基本設計業務を造船所から請け負い、ゲートラダーを含めた基本設計をパッケージ化した成果物を造船所に納品する。

造船所は成果物をもとに船型や配置を検討し、メーカーからゲートラダー等の一式を調達する流れとなる。

現在、約60隻へのゲートラダー実装に向けて基本設計業務に着手しており、今後、世界の船舶へのゲートラダーの普及を実現するため活動する方針だ。

■新会社の概要
法人名:ゲートラダーデザインセンター
設立日:2025年4月7日
株主:栗林商船、日鮮海運、第一中央汽船、かもめプロペラ
本店所在地:東京都千代田区
業務内容:ゲートラダーの基本設計および同設計支援業務並びにそれら業務の販売(省エネ効果推定、舵主要目検討、配置検討、ゲートラダー向けプロペラ設計、水槽試験方案の助言等)

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