富士通は12月2日、フィジカルAIの研究を発展させるため、人とロボットの相互作用を予測できる「空間World Model技術」を開発したと発表した。
＜空間World Model＞
現在のフィジカルAIは、通路が規定された製造現場や物流倉庫など整備された環境での活用が中心で、人が生活する住宅やオフィスでは、人の動きが予測困難で物の配置も頻繁に変化するため空間の状況把握が難しく、適応が困難という課題がある。
また、多数の人やロボットが共存する環境では、他者がどう動くのか次の行動を予測できず、協調動作を実現することが難しいのが現状だ。
富士通は、2025年4月に「空間ロボティクス研究センター」を設立し、人とロボットが協調する新しい社会の実現に向けた研究を本格化している。
今回、研究センターの成果として、複雑な実空間を把握するコンピュータビジョン技術をベースに、実用的なフィジカルAIを実現する空間World Model技術を開発。
空間全体のリアルタイムでのWorld Model構築により、整備されていない一般的な環境でも、人とロボットの協調、複数ロボット間のシームレスな協調を実現する。
富士通／サプライチェーンを最適化するマルチAIエージェント連携技術を開発
