商船三井が保有し、商船三井のグループ会社であるフェリーさんふらわあが運航する日本初のLNG燃料フェリー2隻のうち1番船「さんふらわあ くれない」が、1月13日に就航した。
この船は既存船「さんふらわあ あいぼり」の代替として、大阪南港さんふらわあターミナル(大阪府)と別府国際観光港(大分県)を結ぶ大阪~別府航路を運航する。
この船は既存船に比べて、貨物輸送と旅客輸送の両面で輸送力と利便性が向上した。貨物輸送においてはトラックの積載台数を大幅に増やし、ドライバーズルームを拡充したことでドライバーに快適な空間を提供。また大浴場の面積を2倍にし、レストランの席数を1.5倍に拡大、3層吹き抜けのアトリウムをはじめとしたゆとりある開放的なパブリックスペースを設置するなど、「カジュアルクルーズコンセプト」を更に拡充した。
また、この船は国内フェリー初となるLNGと重油それぞれを燃料として使用できる高性能 Dual Fuel エンジンを搭載し、環境に配慮した仕様を採用している。また、LNG燃料を使用することで、二酸化炭素(CO2)を約25%、硫黄酸化物(SOx)を100%、窒素酸化物(NOx)を約85%、排出削減する効果が見込める。
なお、商船三井グループは、2021年6月に策定した「商船三井グループ 環境ビジョン 2.1」で2050年までのネットゼロ・エミッション達成を目標にしており、クリーン代替燃料の導入推進の一環として国内外でのLNG燃料の導入を進めている。
フェリー事業においては、LNG 燃料フェリーを本船含め4隻発注済。フェリーさんふらわあ運航の1番船の本船と2番船「さんふらわあ むらさき」に続いて、最新鋭のLNG燃料フェリー2隻を建造し、商船三井フェリーが運航する大洗~苫小牧航路で既存船の代替として2025年に就航予定。