ESRグループリミテッド(ESR)は5月8日、シンガポールで最新鋭の多層階倉庫および自動コンテナデポで構成するワンストップハブ施設を開発すると発表した。
<多層階倉庫と自動コンテナデポを合わせた延床面積は約14万3000m2>
ESRが開発する14万3000m2のSunview Logistics & Container Hub」(Sunview Hub)は、シンガポール西部のジュロン工業団地内に建設予定で、2027年の本格稼働後はシンガポール最先端の物流施設となる見込みだ。発電容量が約7メガワット(MW)の太陽光発電システムは、単一の屋上設置型としては最大級の施設となる見通しで、利用者を含む建物全体のエネルギー需要の相当部分をまかなうことが期待される。
ESRのジャイ・ミルプリ東南アジア事業責任者は「シンガポールでは、世界最大の全自動ターミナルとなるTuas Mega Portの稼働開始を控え、コンテナ取扱量も増加している。グローバル貿易の中心の同国では、次世代型物流施設への需要が今後も高まっていくと予想。ESRは、2007 年から同国への投資を行っている長期的なパートナー。APAC全域を網羅するプラットフォームの規模、能力、リソースを活用し、投資家や顧客に価値を提供するとともに、活気ある貿易エコシステムと持続可能かつレジリエントなグローバルサプライチェーンの実現に取り組んでいく」と述べている。
また、「ビルド・トゥ・スーツ型物流施設である「Sunview Hub」には、コンテナ輸送とヤード運営を手掛ける Allied Container Group と、世界的な海運・物流大手CEVA Logisticsの2社がアンカーテナント(キーテナント)として入居予定」と話している。
ESRは「Sunview Hub」開発に関して、国際的な投資サービスプロバイダーである TRI Investment Management と連携し、東急不動産をはじめとする日本企業5社による投資家コンソーシアムを設立した。コンソーシアムにはほかに、ヒューリック、西松建設、芙蓉総合リース、および投資銀行のリサ・パートナーズが参加する。ESRは「Sunview Hub」開発を契機に、シンガポールでの物流不動産ポートフォリオを強化して海外投資を呼び込むとともに、同国の物流インフラの強化とサプライチェーンのグローバルハブとしての地位確立に貢献していくとしている。
■概要
名称:Sunview Logistics & Container Hub」(Sunview Hub)
敷地面積:7万2000m2
延床面積:14万3000m2
構造:6階建ての倉庫、2階建てのデポ
アンカーテナント:Allied Container Group、CEVA Logistics
着工:2025年
完成:2027年
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