日新が5月12日に発表した2025年3月期決算によると、売上高1908億600万円(前年同期比12.3%増)、営業利益96億3800万円(19.4%増)、経常利益104億4600万円(10.4%増)、親会社に帰属する当期純利益108億5400万円(25.5%増)となった。
地域別にみると、日本では自動車関連貨物や食品、化学品等の取り扱いが堅調に推移し、収益は概ね計画通りに進んだ。海上貨物では、輸出は自動車や機械・設備、輸入は食品や雑貨等の取り扱いが堅調に推移し、航空貨物では、自動車関連貨物や機械・設備等の取り扱いが収益に寄与した。倉庫業務では第2四半期より開始したEC関連貨物の取り扱いが収益に寄与する等、堅調に推移した。
アジアでは、自動車関連貨物の取り扱いが伸び悩む等、全体的に低調な動きが続いた。タイでは海上、航空貨物ともに荷動きが鈍く、ベトナムでも輸出航空貨物の取り扱いが減少。インドにおける二輪完成車の国内配送業務等が堅調に推移し、アジア地区の収益に寄与した。
中国では景気回復遅れの影響等により売上、利益ともに計画を下回った。香港では、輸出航空貨物の取り扱いに回復の兆しが見られ、上海においても海上、航空貨物とも回復基調の一方、競争激化により利益率は低下した。連結子会社化した中外運日新では、機械設備の輸出取り扱いや大阪万博関連貨物の取り扱いが収益に寄与した。
米州では米国において第2四半期まで低調に推移した自動車関連貨物の取り扱いは、第3四半期に入り動きが見られはじめ通期では概ね計画通りに推移。メキシコにおける自動車関連貨物の取り扱いや倉庫業務が収益を下支えした。
欧州では、ポーランドにおいて倉庫業務が堅調に推移し収支を牽引するなど、計画を上回って推移。英国において収支改善が進み、オーストリアでの機械設備や食品等の輸出業務取り扱いが収益に寄与した。
次期の連結業績予想については、MBO実施に伴う公開買付により、同社株式が上場廃止となる予定であることから記載していない。
SGHD 決算/3月期の売上高12.3%増、営業利益1.5%減