全国の都市部を中心としたスーパーマーケットで「農家の直売所」を運営する農業総合研究所は、地域の生産者と購買者をつなぐ共同配送システム「やさいバス」と、10月1日から業務提携を開始する。
両社の強みを活かし、地域農業の安定化、小売店舗の活性化と生産者への価値還元に取り組むもので、業務提携により物流ネットワークや販路・商品を共有することで、新たな事業モデル構築を目指す。
農家の直売所は、全国の集荷拠点で集荷した新鮮な農産物を都市部のスーパーマーケット内に設置した農家の直売所(インショップ)に最短1日で届け・販売する独自の流通プラットフォーム。
生産者が農産物を規格にとらわれず生産し、自ら販売価格や販売先を決める自由出荷により、生産者の所得拡大やフードロスを削減。生活者にとっても安全・安心でコストメリットの高い農産物流通を実現している。
やさいバスは、2017年3月にエムスクエア・ラボと鈴与と共同で創業した地域の生産者と購買者をつなぐ共同配送システム。
地域の産地から消費地まで、最短でその日のうちに届ける仕組みを構築し、生産者と購買者双方にメリットのある新しい流通システムを各地で展開している。
両社はそれぞれの拠点を含む物流ネットワークを共有し、共同配送による効率化とドライバー不足や燃料高騰などの社会課題に対応する。
また取引生産者の商品を相互に販売することで、生産者の販路拡大や価値向上にも繋がる。
農業総研は今後も「持続可能な農産業を実現し、生活者を豊かにする」という企業方針に基づき、業界横断的な連携を通じて挑戦を続けていくとしている。