「包む」にまつわる最新鋭の機械や資材などが集まる「JAPAN PACK 2025 日本包装産業展」が10月7日、東京ビッグサイト(江東区有明)東展示棟4~8ホールで始まった。
日本包装機械工業会の主催で、10日までの開催。35回目となる今回は、前回を上回る国内外559社・団体が2073小間の規模で出展し、4万人の来場者を見込む。
「JAPAN PACK」は、包装機械や荷造機械、包装資材・容器のほか、関連する物流機器、サービスなども展示するもの。今回はキャッチコピーを「BEYOND|包むで創る 人と未来と Create the Future of Packaging Together」とし、DX(デジタルトランスフォーメーション)、GX(グリーントランスフォーメーション)に焦点を当てた。
近年、人口減や人手不足、地球環境への配慮などに関心が集まっていることを背景に、どのブースも「省人化・省力化」「プラスチック使用料の削減」「食品ロス削減や食のロングライフ化」などをうたう。
中でもイシダのブースでは、「資源コスト削減」「消費期限延長」などのキーワードと並んで、「積載効率向上」を打ち出した。
カルビーが導入したイシダのオートケーサーを会場で再現。UFOキャッチャーのような吸引する仕組みの2種類のヘッドが、自動で菓子を3袋ずつ「俵積み」した後、箱に12袋ずつ詰めていく。
<スリム化した箱(左)と以前の箱(右)。どちらも12袋詰め>
カルビーから「箱の高さを小さくし、パレットに積める箱数を増やしたい」との相談を受け、実現したもの。イシダのオートケーサーは、様々な詰め方、箱サイズに合わせ、多様なパターンを設定できる。カルビーの場合、箱をスリム化できた結果、パレット積載率が1.5~1.7倍向上したという。
イシダの担当者によると、「3~4年前までは、こちらから包装の効率化を提案しても、なかなか乗ってもらえないことが多かった。それがここ数年、原材料費や物流費のコスト高騰、法改正対応やトラックドライバー不足問題を背景に、相談を受けることが増えている。メーカー側も『生産や物流の部門を越えて取り組まなければ』と変化しており、今回のような事例は今後、他社にも広がっていくのでは」。
会場では、「包装×DX」「包装×GX」で課題解決に取り組む企業の事例を紹介する特別コーナーや、スタートアップ企業などによる提案エリア、各大学による研究成果発表コーナーが設けられているほか、注目のブースを巡る「見どころツアー」、セミナーなども組まれている。
■JAPAN PACK 2025(要事前登録)
https://www.japanpack.jp/
日本包装機械工業会/包装とDXなど「JAPAN PACK 2025」の意義と魅力を発信