日本GLPは11月4日、熊本県大津町で先進的物流施設「GLP熊本大津」の竣工式を行ったと発表した。近鉄ロジスティクス・システムズが九州における半導体戦略の旗艦拠点として1棟利用する。
「GLP熊本大津」は地上4階建てのボックス型で、延床面積は1万3235.2m2。荷物用エレベーターと垂直搬送機を設け、床荷重は1.5t/m2、全館に空調設備を設けた。
サステナビリティの取り組みとしては、LED照明を導入し入居企業の脱炭素化をサポート。CASBEE認証の取得も予定している。
立地としては、熊本空港から約7km、九州縦貫自動車道「熊本IC」から約11km、「益城熊本空港IC」から約16kmと、九州全域をカバーする広域配送の拠点として優れる。
台湾の半導体企業TSMCや、東京エレクトロンなどが集結する半導体産業団地の近隣に位置し、半導体の関連部品や精密機械を保管するため、物流施設の需要が高いエリアにある。
近鉄ロジスティクスとは用地取得の段階から綿密なコミュニケーションを取り、半導体産業団地と熊本空港の結節点となる立地の良さから、旗艦拠点としての利用が決まったという。
日本GLPによると、熊本県への半導体関連企業の進出や投資による経済波及効果は、2022年から2031年までの10年間で累計11兆2000億円規模に上る。
さらに、TSMC進出を契機とする大規模投資は九州全域に広がり、関連設備投資による経済波及効果は合計23兆円を超えるとも推計され、日本GLPは九州エリアでの物流施設開発を加速させている。
■施設概要
施設名:GLP熊本大津
所在地:熊本県菊池郡大津町大字杉水3713-1他
敷地面積:6432m2
延床面積:1万3235.2m2
構造:地上4階建て、耐震S造
着工:2024年10月
竣工:2025年10月
認証取得:CASBEE認証(予定)
設計・施工:松尾建設
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