3月に予定していたロジスティクスSCM+流通フェアが、東日本大震災により中止となって「物流・サプライチェーン復興フォーラム」を6月29日、三田NNホールで開催した。来場者は421名。
<受付風景>
今回は東日本大震災の影響による被災で、日本の物流・サプライチェーンの復旧と復興が待たれている時だけに、会場には早くから多くの参加者が詰めかけた。
<特別講演の会場>
<講演するタカラトミーロジスティクスの松田社長>
特別講演午前の部は、タカラトミーロジスティクスの松田吉康社長が「タカラトミーにおけるロジスティクス改革と震災対応について」を午前10時から40分にわたって講演。
ロジスティクスは2つの機能があるとし、得意先の受注に対し商品を届ける物流機能、そして工場から物流センターの効率化・在庫適正化を持つSCM機能と説明。自社のさまざまな取り組みを具体例として挙げながら解説した。
その中で、おもちゃは季節変動制が激しく、多品種展開になるため、作業計画と作業進捗管理が難しく、この2つが解決されれば物流センターは効率的な動きとなるとした。
また、東日本大震災の影響については、同社が入居しているプロロジス市川ロジスティクスセンターが免震構造だったため、被害はほとんどなかった。当日から稼働は可能だったが、余震が続いていたこともあり、従業員の安全を考え、翌日から稼働としたと述べた。
節電は、物流センターの中で占める電気使用量の割合は6割が照明、2割~3割が空調とのことで、同社ではやはり従業員の健康面を第一に考え、照明で節電するとしている。
午後の特別講演は日通総合研究所の峯猛研究主査の「東日本大震災がもたらした物流・サプライチェーンへの影響と今後について」、日本ロジスティクスフィールド総合研究所の辻俊昭社長の「東北・首都圏における物流施設の被災状況と今後の需要動向について」で講演した。
なお、会場では、セミナーが計17社、展示では計15社が参加し、それぞれ自社製品の解説と説明を行った。
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