ヤマト福祉財団と宮城県農林水産部水産業基盤整備課 資源環境班は2月10日、東日本大震災により被災した県内漁場の海底のガレキを撤去し、生産力の回復を目的とした海底清掃資材購入支援事業で、新しく開発されたガレキ撤去専用の回収装置の購入を支援するため、県内4つの漁業協同組合に総額約1億円を助成すると発表した。
これはヤマト福祉財団が被災地の生活基盤の復興や水産業・農業の再生を支援する「東日本大震災 生活・産業基盤復興再生募金」からの助成を受けて実施するもの。
海底瓦礫類回収装置は、漁網・漁具・養殖資材の製造等を行うニチモウ株式会社と県内漁業関係者が共同開発したもので、回収・仕分けしやすいよう目あい(あみの目)を大きくし、摩耗に強い素材を使用した瓦礫回収専用の底曳網。回収用袋を装着することにより、60t船で最大で約20立米程度のガレキの回収が可能となる。
県内漁場では、養殖漁場を中心に水深30mまでの沿岸部では,クレーン船を使ってガレキ撤去作業を行っているが、水深30m以上の沖合部では、底曳網や刺網の漁業者が操業時等に自主的に撤去を行ってきた。
一部の漁場では漁業操業が開始されたが、県内沖合部の海底には、まだまだ多くの量のガレキが堆積されていると推測されている。