ARCは市場調査レポート「ターミナル・オートメーション・システムの世界市場動向調査」を発表した。
それによると、取り扱う製品や添加剤の数の増加などの複雑性が、ターミナルオートメーション市場の伸びを牽引している、としている。
製品の利益率や価格の不安定性やますます負担が大きくなっている規制に関する報告義務なども、この市場の促進要因。最新のARC Advisory Groupの調査によれば、ターミナルオートメーションの世界市場は今年も伸び、来年も健全な成長を続けるだろう、としている。
ターミナルオートメーションへの投資の伸びは地域によって大きく異なっているが、世界全体でみると需要は増加している。特にアジアでの伸びが大きく、北米がそれに続いている。
複数の国にまたがるターミナル(油槽所)運営者の増加が、全社ターミナルオートメーション管理に対する需要をもたらしている。初期のターミナル・オートメーション・ソフトウェアパッケージは単一のターミナル施設しか扱えず、ERPシステムに接続する方式だった。大規模なターミナル運営者は、顧客別の管理をしたり、複数の施設を管理したりする必要性がある。いくつかのターミナル・オートメーション・ソフトウェアは、それらのニーズに対応しようと機能強化している。
北米でのターミナルオートメーションの伸びは、主としてシェールオイルとシェールガスからもたらされている。シェールオイルは鉄道輸送にブームをもたらしている。
安価な天然ガスは、化学製品生産の増加につながっている。そのいずれの動きも、既存設備の増強や新しい施設の建設をもたらしている。ただ、環境規制が新規設備の建設の障害となることが多い。北米での伸びの大部分は既存設備の増強であるので、既存のサプライヤの伸びが大きいとしている。