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DHL/国際経済交流の大部分に新興国の関わりを実証

2014年11月17日/調査・統計

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DHLは、世界のグローバル化の現状を詳細に分析した第3回DHL Global Connectedness Index(GCI、グローバル連結性指標)2014を発表した。

国境間の貿易、資本、情報、人の流れを分析したグローバル連結性が、金融危機で被った損失の大部分を取り戻していることが明らかになった。

調査報告では、特に国境を越えての交流の割合である国際交流の深さが、2012年にその回復が失速した後、2013年には再び勢いを増していることが分かった。

しかし、グローバル化の特質である貿易の深さは依然停滞ぎみで、グローバル連結性の総合的なレベルはかなり限定されたままであることが分かった。これは、今後数年で底上げをすれば、数兆米ドルの利益が見込まれることを示唆するものだ。

ドイツポストDHLのCEOフランク アッペルは「金融危機の余波でグローバル化はますます圧力にさらされ、国際貿易交渉は強まる抵抗に直面している。この不確かな環境で、DHL GCI は、包括的で事実に基づいたグローバル化への理解を提供し、各国が連結性をさらに向上させる大きな可能性があることを示している。私は、世界に繁栄をもたらすためには統合を減らすのではなく、増やすことが必要だと確信している」と述べている。

DHL GCI 2014は、経済活動が、世界経済の中心を東に押し進めている新興国へ大きくシフトしていることを実証している。2010年以前は、国際間の流れの大半は一つの先進国から他の先進国へのものだったが、今では国際経済交流の大部分に新興国が関わっている。2011年から2013年にかけてグローバルな連結性を最も増やした10か国の全てが新興国で、最大の利益を享受したのがブルンジ、モザンビーク、ジャマイカという点は注目に値する。

先進国は、このシフトに追いついておらず、新興市場での成長機会を逃している可能性が示唆されている。この調査の共同執筆者であり、国際的に著名なグローバルビジネス戦略の専門家であるパンカジ ゲマワット教授は「この傾向に対抗するには、先進国のより多くの企業が、遠く離れた国の成長をうまく活用する能力を向上させる必要があります。このことは、10年続いた貿易の地域化傾向が逆向きになったということからも明白です」と述べている。

事実、DHL GCI 2014 では、2013年に計測されたあらゆる種類の貿易、資本、情報、人々の流れが、調査の基準年である2005年よりもさらに広範囲へと拡大したことが明らかになっている。

なお、DHL GCI 2014には140か国のプロフィールと、各国の貿易の流れを示すカスタム地図が含まれている。さらに、ジョージア工科大学の専門家とともに作成した、グローバルな流れを描き出したビジュアル資料も含まれている。

■調査レポートと補足の背景情報
www.dhl.com/GCI

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