川崎汽船は5月20日、日立製作所が笠戸事業所で製作し、英国向けに輸出する都市間高速鉄道車両の海上輸送に関する正式契約を、日立物流のグループ会社である日立物流バンテックフォワーディングと締結したと発表した。
船積み地は日立製作所笠戸事業所に隣接する徳山下松港、揚げ地は日立レールヨーロッパ社が現在建設中の鉄道車両工場がある英国ダーラム州ニュートン・エイクリフ近郊の港を予定し、毎月1回の寄港を予定している。
高速鉄道車両の海上輸送は今後数年間継続される予定で、徳山下松港からのRORO船を用いての本格的な長期間に渡る輸送としては邦船社では初の試みとなる。
現在、川崎汽船は7500台積みRORO船10隻の建造を進めており、記念すべきシリーズ第1船の最初の積荷として7月に徳山下松港で船積みされる。
500台積みRORO船の就航により、1隻あたりの輸送能力も現在から約2割増強となり、自動車の輸送力向上を図ると共に、建機、工作機械や、今後海外輸出が本格化される見通しの鉄道車両のような交通インフラの海上輸送にも積極的に取り組んでいくとしている。
国交省/中・長距離フェリー、RORO船、内航コンテナ船の積載率動向(2024年4~6月)