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三井不動産/執行役員 ロジスティクス本部 三木 孝行本部長

2017年02月03日/物流最前線

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<三木本部長>
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<MFLP市川塩浜>
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三井不動産が先進的物流施設のマーケットに参入して約5年。当初は9名の部員でスタートしたが、現在では50名を超える陣容となっている。

その間、共同開発物件を第一弾に現在では日本全国に24物件の物流施設開発を行うなど、急速な展開を図っている。

ロジスティクス本部の前身、ロジスティクス事業部の事業部長時代から、三井不動産の物流不動産開発を牽引してきた三木孝行本部長は「倉庫をプロフィットセンターに変える」との信念を持って開発しているという。その真意並びにマーケット参入の経緯と今後の展開を聞いた。

商業施設開発、オフィス開発の経験が生きる

―― 三井不動産の物流施設開発の経緯を
三木 三井不動産の中にロジスティクス事業部を設立したのが2012年4月でした。そして2015年4月にロジスティクス本部となっています。2012年当時の中期経営計画で国内、国際で新たな事業を立ち上げる方針が決まっていました。これまで、三井不動産では、オフィスや住宅、商業施設の開発が中心でしたが、その経験も生かせる事業ということで、国内での物流施設開発となったわけです。ちょうど、先進的物流施設の開発が活発になってきたという時代的背景もありました。

―― 物流施設開発は初めてですね。
三木 全くの素人ばかり集まって9人でスタートしたわけですが、商業施設開発やオフィス開発で関係のあったテナントさんが物流施設でも顧客になるのではと考えました。これまでに、オフィス開発で3000社、商業施設開発で2000社との付き合いがありますから、これは大きな財産です。土地を購入し、建物を建てることは、基本的に業務としては同じですから、この経験を生かしながら新規事業を立ち上げた、というわけです。

―― 最初の案件は共同開発でした。
三木 そうですね。GLPさんとの共同開発で、物流施設開発のノウハウを学ばせてもらいました。第一弾は市川塩浜の物件でしたが、土地は三井不動産が押さえていましたが、施設開発で実績のあるGLPさんにこちらから声掛けさせてもらいました。建物のスペックに関しては学ぶことが多かったですね。GLPさんとは「ららぽーと新三郷」の隣の土地の販売でもご縁があり、スムーズに進みました。

―― 外資系の物流施設ディベロッパーさんの抵抗はなかったのですか。
三木 良好な関係です。日本のディベロッパーが参入したことで、全体の業界の認知度が広がってきたと思いますし、変な競争をするよりも、情報交換や共同開発することで、業界のパイを共同で増やしていきましょう、という形になっていると思います。競合というイメージはないですね。

―― 土地の取得などでは競合するのでは。
三木 いかに良い土地を適正な価格で購入することができるかが、この事業の根幹ですので、入札などで購入することはまずありません。三井不動産のこれまでの実績から、多くの顧客との関係があります。例えば、日野の土地は東芝さんというように、従来からの顧客との関係から、購入したものですし、船橋は元々三井不動産の土地ということもあります。

―― 市川塩浜の物件開発以来、5年間で24棟と早い展開です。
三木 そうですね。時代の流れもあるでしょうが、順調に推移し、会社も優秀な人材を集めてくれました。現在、約50名の社員とリートに約15名の体制としています。

―― 竣工済み物件の空室率はどうですか。
三木 おかげさまでほぼ100%の契約状況となっています。

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