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三井不動産/執行役員 ロジスティクス本部 三木 孝行本部長

2017年02月03日/物流最前線

PR記事

<MFLP日野>
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<MFLP厚木IIイメージ>
20170203mitsuif4 500x281 - 三井不動産/執行役員 ロジスティクス本部 三木 孝行本部長

顧客の期待に応える物流施設提供が基本

―― MFLPブランドの物流施設とは。
三木 物流施設は従来のモノを保管するコストセンターから、今や価値を生み出すプロフィットセンターに移行しています。例えば、船橋に入るビックカメラさんやワールドさんも、古くて使い勝手の悪い倉庫に分散していたものを、船橋に集約しました。物流施設を効率的に運営し、それによりコストを圧縮し、利益を出していこうとしています。日本経済は先行き不透明ですが、もし経済が縮小しても各企業は利益を上げていかなければなりません。MFLP(三井不動産ロジスティクスパーク)の役割は、顧客のそういったニーズに応えた物流施設を提供することだと思いますし、それをこれまで実践してきたと自負しています。

―― MFLP開発の基本となるものは。
三木 まずはテナントさんの要望の高い土地を適正な価格で取得することが一番大切です。賃料に一番関係するのが土地代ですからね。また、供給の多い場所に行くと失敗の可能性が高く、そういった場所にはタッチしません。圏央道周辺も一時、注目を集めましたが、東京都心から遠く、ICが近いだけでは限界があると思います。東名阪が中心となりますが、今後広島や仙台などの政令指定都市エリアにも挑戦していくつもりです。ただ、人手不足もあり、従業員をきちんと確保できる立地ということも重要な要素となってきました。

―― 従業員獲得についての方策は。
三木 もちろん、立地が一番大切な要素です。近くに人口集積地があり、駅の近くなどの通いやすい場所にあることなどが理想です。しかし、そのような土地は高く、なかなか開発が難しいのも事実です。そこで、アメニティの充実が必要になってきます。

―― アメニティの充実は各社で盛んです。
三木 この流れは続くと思います。MFLPでも、宅配ロッカーを作ったり、自転車のシェアを図ったり、託児所を設置するなど、従業員が安心・安全で快適に働ける環境を提供しています。9月に竣工予定の大阪のMFLP茨木では、屋上テラスを設置する予定です。下の階のレストランからベンチなどを置いた屋上のデッキに上がり、景色を眺められる開放的なスペースで、ストレス発散に役立ててもらえればと思います。見晴らしは最高です。

―― 以前の倉庫のイメージとは格段の差ですね。
三木 以前と比べて、先進的物流施設では、高度なIT機器を操作するなど、非常に高いレベルの仕事をされる方が増えてきました。通常のオフィスのように、誇りをもって働いてもらえる環境を提供していくつもりです。その点、オフィス開発や商業施設開発で実績があることは大きな強みになります。例えば船橋の物件では、外壁をデザイナーにデザインしてもらっています。働く従業員はもちろん、近くに住んでいる地域の人々にも認めてもらえる、誇ってもらえる、親しんでもらえる施設を作っています。

―― AI、IoT化、ロボット化などへの対応は。
三木 これはもう今後必ず必要になると思っています。さまざまなコラボレーションを検討・協議中ですが、次世代の物流施設とはどういうものか、を果敢に提案していきたいと思っています。

―― 先進的物流施設を謳うことで、今後さまざまな付加価値がつくことになりますが、これは賃料のアップにつながるのでは。
三木 両極端に分かれてくると思います。魅力のある施設はそれなりに賃料がアップしますが、それ以外の物件ではそのままか、下がるのではと考えています。テナントさんも内容重視で決定すると思います。もちろん、最先端の物流施設でなくてもよい場合もありますから。

―― 先進的物流施設は今後も伸びていくと。
三木 物流施設に占める先進的物流施設の割合はまだ3%から5%程度だと思います。古い倉庫の建て替え需要も数多くあり、今後も先進的物流施設の需要は増していくものと考えています。

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三井不動産、日鉄興和不動産/25.6万m2の物流施設にかける思い

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