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トラック隊列走行/新東名で実証実験開始、2022年に商業化目指す

2018年01月23日/IT・機器

経済産業省と国土交通省が未来投資戦略の一環として進めている高速道路でのトラック隊列走行の実証実験を1月23日、新東名高速道路で開始した。

<実証実験に参加した4社のトラック>
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<上り方向を走行する隊列走行(新平山跨道橋)右側車線>
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<浜松SA内のトラック隊列走行の告知>
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実施場所は、上り方向が新東名高速道路浜松SAから遠州森町PA、下り方向が遠州森町PAから浜松SA間。隊列は先導車に続いて、CACC(協調型車間距離維持支援システム)対象の3台のトラック、CACC非対象のトラック1台が続く。先頭車両と3台目のトラックの全長は約100mとなる。

公道での初の実証実験だけに、今回はすべて有人。それぞれ2人が乗り込み、2台目、3台目のトラックには、監視要員としてドライバーとシステム担当者が乗り込み、緊急の場合などにマニュアル操作を行う。

従来はミリ波レーダーによる追従走行で利用していたACC(定速走行・車間距離制御装置)による走行だったが、今回はCACC方式とし通信機能をプラスした。先行車の加減速制御情報を車車間通信により取得し、加減速制御に用いることで、従来のACCよりも応答遅れや車間距離の変動が少ない走行をすることが可能となる。車で混雑した状況下でも対応できる試みだ。

長距離走行でのドライバーの疲労軽減が期待できるとしている。

今回大きなポイントとなるのが、周辺を走行する一般ドライバーの反応だ。3台のトラックが連なって走る光景を問題なく受け入れてくれるかどうかも確認・検証したいとしている。

なお、世界初の試みとなったのが、公道でのトラック隊列実証実験を4社のトラックで行ったことだ。

これまでも欧米の企業では1社だけの実証実験は進められていたが、コネクテッド・インダストリーの考え方から、企業同士が連携して行うことが大切だとする観点から進めたものだ。

共同で開発したのが通信部分で760MHzITS通信を行う。実証実験で集まったデータは各社が分析し、それぞれにブレーキやアクセルなどの制御技術に応用する。

今後のスケジュールは、今回の新東名高速道路に続いて1月30日から、北関東自動車道で行う。これは、北関東自動車道が新東名高速道路に比べ高低差があり、山坂ではアクセル、ブレーキの比重が大きく、その対応を実証実験する。

2019年1月には保安要員を乗せた無人隊列走行、2020年には新東名高速道路で完全無人隊列走行を目指し、2022年には完全無人隊列走行の商業化を図るとしている。

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