北王流通は1月21日、トラックドライバーの生産性に応じた業務手当制度を2月1日から開始すると発表した。
各ドライバーが行う個々の配送作業に対して生産性を算出し、その分の手当てを個別に支給する。これにより、ドライバーのモチベーションを向上させ、定着率を引き上げる狙いだ。
あわせて、業務作業の生産性情報を収集するためのシステム化も推進中。人手で8時間を要する生産性情報のデータ集計をRPA(Robotic Process Automation)で自動化し、負担なく新制度の運営を開始する準備を進めている。
北王流通のシステム担当者は「ドライバーの生産性を評価するためには、さまざまな実績データを基にした細やかな計算が必要。だが、データの集計作業が負担になっては、せっかくドライバーの生産性を高めても会社全体での生産性向上は見込めない。そのため、積極的にRPAなどの自動化を進め、全体的な生産性の向上を図っていく。今回の結果をもとに、全社のあらゆる業務の自動化に挑戦していきたい」とコメント。
また、プロジェクトリーダーは「物流業界は特に人手不足が叫ばれており、中でもドライバー不足は日本全体の課題になっている。そのような厳しい環境の中で、ドライバー1人1人の業務をきちんと評価し手当てとして還元するとともに、生産性を細かに算出し開示することで、生産性向上へ意識を向けていけるような取り組みの必要性を感じていた。企業としてドライバー1人1人の毎月の業務実績に基づいた根拠ある賃上げを実施し、それがモチベーション向上につながり、従業員の定着率アップにもつながるサイクルをまわしていく仕組みを今後も検討していく」と語っている。
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