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JR貨物/震災・大雨対応型のコミットメントライン導入

2020年06月12日/SCM・経営

日本貨物鉄道(JR貨物)は6月12日、「震災・大雨対応型のコミットメントライン」を導入したと発表した。

コミットメントラインは、企業と金融機関があらかじめ設定した期間・融資枠の範囲内で、企業が随時借り入れを可能とする契約。

一般的なコミットメントラインでは、震災・大雨等の大規模災害時には金融機関の貸出不能事由とされているため、企業にとって大規模災害発生直後の資金確保に困難が生じる可能性がある。

一方、震災・大雨対応型コミットメントラインは、一定規模以上の震災・大雨時を金融機関の貸出不能事由から外した契約となっているため、震災・大雨の大規模災害発生時や今回のような感染症発生時等の異常事態発生時も含めて、融資枠の範囲内であれば迅速な資金調達が可能となる。

現在、コロナウイルスの拡大により各企業は手元資金の流動性を高めているが、JR貨物もその影響の予測が難しい中で手元流動性を充実させておくことは事業継続を確保していく上で最重要と考えている。

また「JR 貨物グループ中期経営計画 2023」において、資金調達手段の多様化とグループ全体の会社管理レベルの向上を掲げているが、自然災害等に対する体制整備は経営上の重要課題のひとつであり、そういう状況の中で、今回コミットメントラインを導入することにより、有事に資金調達ができないリスクを軽減でき、ステークホルダーからの信頼を得ることが可能になると考えている。

なお、JR貨物は事業エリアが全国にわたることから、対象の地震や大雨のカバーの範囲も日本全国の気象庁の観測地点とし、過去の事象発生事例を踏まえて設定したとしている。

■契約の概要
借入人:JR貨物
貸付人:みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行
貸付極度額:210億円
貸付不能事由:「天災(日本国内の気象庁の観測地点における震度6弱以上の地震の発生、24 時間当たり降水量 600 ㎜以上の降雨の発生を除く)」「戦争、暴動、テロ、放火その他の人為的事象の発生」「電気、通信もしくは各種決済システムの不通もしくは障害の発生」

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