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国交省/モーダルシフト補助金1900万円決定

2020年08月14日/SCM・経営

国土交通省は8月14日、モーダルシフト等推進事業費補助金1900万円を決定した。

トラック輸送から鉄道、海運への転換(モーダルシフト)や幹線輸送網の集約化、貨客混載等の取り組みを支援するため募集していたもので、13件について認定と補助金の交付を決定した。

主な採択案件として、九州から近畿・北陸まで酒類製品をトラックで輸送していたところ、関西圏にストックポイントを設け、鉄道モーダルシフトと船舶モーダルシフト、2つのモードで輸送を行い、安定供給の維持、BCP対応、リードタイム短縮を図る取組み。

新潟県から埼玉県にトラックで輸送をしていた紙製品の鉄道モーダルシフトを実施、さらに帰り荷として飲料製品を鉄道で輸送することで、荷主間の連携によるコンテナの有効活用(コンテナラウンドユース)を図る取組み。

採択内容は、計画策定経費補助(物流総合効率化法に基づく計画認定を目指す案件への補助)が8件で、内訳はモーダルシフト3件(鉄道への転換)、輸送網の集約化3件(共有運行管理システム導入、ミルクラン方式)、共同輸配送1件(集約後鉄道モーダルシフト)、その他3件(伝票電子化、外装サイズ標準化、空コンテナ回送削減)。

運行経費補助(物流総合効率化法に基づく計画認定を受けた事業への補助)として5件で、内訳はモーダルシフト4件(鉄道への転換)、2件(船舶への転換)。

<モーダルシフト等推進事業のイメージ>
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■モーダルシフト等推進事業 認定案件一覧
・中・長距離輸送における物流の効率化検討協議会
構成:北海道物流開発、富良野通運、札幌物産協会
項目:鉄道モーダルシフト・共同輸配送
内容:北海道→九州向けに出展者が各々送っていた物産展用の食品を、札幌市内に集約後、鉄道モーダルシフトする総合効率化計画の策定

・LNG幹線GM協議会
構成:ジェコス、石油資源開発、丸吉ロジ、日本トレクス、興和総合研究所
項目:輸送網の集約化
内容:北海道内で、LNG燃料のトラクタヘッドと30tアルミシャーシを導入し、ミルクラン方式で鋼材等を輸送する総合効率化計画の策定

・福島・岐阜間商品輸送協議会
構成:アレンザ・ジャパン、ダイユーエイト、中部流通、Vソリューション、バローホルディングス、日本貨物鉄道、郡山運送
項目:空コンテナ回送削減・鉄道モーダルシフト
内容:東北~中部間で都度手配していた日用品・雑貨品等の鉄道輸送を、定期往復便にすることで、臨時でのトラック輸送を鉄道モーダルシフトし、流通の効率化と空コンテナの輸送を無くす総合効率化計画の策定

・熊谷陸港構想研究協議会
構成:井上運送、野村陸運、NPO法人北東アジア輸送回廊ネットワーク、MiraiProject、BBF、エコマテリアル、サンラインコーポレーション
項目:鉄道モーダルシフト
内容:北関東→京浜港経由で輸出をしていた貨物を、北関東→日本海側港まで鉄道モーダルシフトし、日本海沿岸の港湾から輸出を行う総合効率化計画の策定
※補助対象区間は国内輸送部分のみ

・LNG幹線輸送集約化協議会
構成:石油資源開発、アイ・ティ・エス ジャパン、若林運送、興和総合研究所
項目:輸送網の集約化
内容:東北地方で、LNG燃料のダブル連結タンクローリーを導入し、ミルクラン方式でLNG燃料を輸送する総合効率化計画の策定

・みちのく幹線輸送集約化協議会
構成:梶哲商店、三喜運輸、メタル便、総合トラック
項目:輸送網の集約化
内容:関東→東北間での、共有運行管理システムを導入し、鋼材・建築資材等の幹線輸送網の集約化によるトラック台数の削減に係る総合効率化計画の策定

・加工食品分野における外装サイズ標準化協議会
構成:味の素、キユーピー、キユーソー流通システム、F-LINE、日通総合研究所、シジシージャパン、日本加工食品卸協会、日本包装技術協会、セブン&アイ・ホールディングス
項目:外装サイズの標準化
内容:加工食品分野における外装サイズの標準化により、積載率の向上や共同輸配送を進め、メーカー・卸・小売店までの流通の省力化等を図る総合効率化計画の策定

・加工食品業界伝票電子化プロジェクト
構成:味の素、伊藤忠食品、F-LINE、ウイングアーク1ST、セブン&アイ・ホールディングス
項目:伝票の電子化
内容:紙伝票から電子伝票に切り替えた際の効果検証を行い、伝票の電子化導入実現を図る総合効率化計画の策定

・大分地区モーダルシフト推進協議会
構成:三和酒類、日本通運、さんふらわあ物流、日本貨物鉄道
項目:船舶モーダルシフト・鉄道モーダルシフト
内容:九州→近畿・北陸向けに酒類製品を陸送していたところ、ストックポイントを設置し、船舶(フェリー)モーダルシフト及び鉄道モーダルシフトを実施

・ラルズ・CGCグループ・フレスタモーダルシフト推進協議会
構成:ラルズ、シジシージャパン、フレスタ、日本貨物鉄道、全国通運
項目:鉄道モーダルシフト
内容:関東・中部・近畿→北海道・北陸信越・関東・中国間で、冷凍食品・加工食品・農産品の鉄道モーダルシフトを実施

・九州地区モーダルシフト推進協議会
構成:ヒューテックノオリン、商船三井フェリー
項目:船舶モーダルシフト
内容:これまで陸送していた冷凍食品を、関東→九州、中国・九州→関東間での船舶モーダルシフトを実施

・北越コーポレーション・サントリーロジスティクス異業種モーダルシフト協議会
構成:北越コーポレーション、サントリーロジスティクス、北越物流、日本貨物鉄道、ヤマト運輸
項目:鉄道モーダルシフト
内容:新潟県→埼玉県へ陸送していた紙製品を鉄道輸送に切り替え、帰り荷として群馬県→新潟県に陸送していた飲料製品も鉄道モーダルシフトを実施

・長野松本地区モーダルシフト推進協議会
構成:アップル、長野運送、善光寺白馬電鉄、日本貨物鉄道
項目:鉄道モーダルシフト
内容:陸送していた引越荷物を、長野県→北海道・福岡県へ鉄道モーダルシフトを実施

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