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日通、ソフトバンク/物流DXを支援する新会社を設立、稼働開始

2020年10月15日/IT・機器

日本通運とソフトバンクは10月15日、物流業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援する新会社「MeeTruck」(ミートラック)を、2020年4月2日に共同で設立したが、そのMeeTruckが、トラック輸送を担う物流事業者向け配車支援サービスの提供を開始した。

<トラック配車支援サービスの画面イメージ>
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今回MeeTruckが提供する配車支援サービスは、受注した運送業務の案件登録やトラックの割り当て、勤務計画表の作成などを、場所や時間にとらわれずウェブアプリケーション上で誰でも簡単に行うことができ、デジタルデータとして一元管理することが可能。

ソフトバンクが企業のDXを支援する中で得た知見と、日本通運が長年培ったロジスティクスに関する豊富な知見を生かして、運用しやすく操作性に優れたサービスを低価格で提供し、業務効率化を支援する。今後は、サービス利用者の要望を基に柔軟かつ継続的にサービス開発・改善を行い、受発注や実績管理などの機能を拡充する予定だ。

また、第2弾のサービスとして、トラック輸送を担う物流事業者および荷主企業向けに、両者をつなぐマッチングサービスの提供を2021年度中に予定している。このサービスにより、貨物を探す物流事業者と、トラックを探す荷主企業が、それぞれの条件に合う貨物やトラックを簡単に見つけることができる。将来的には、第1弾の配車支援サービスの提供により得た知見やデータを基に、AI(人工知能)などの先端テクノロジーを活用して、サービス利用者のニーズや傾向に応じた、より高品質なマッチングの実現を目指す。

MeeTruckは、物流業界の基盤となるサービスの提供を通じて、テクノロジーを活用した新たな価値の創造に取り組み、業界の持続的発展に貢献するとしている。

なお、物流業界は、ドライバー不足やECの急拡大に伴う荷量の急増など、さまざまな課題を抱えている。ソフトバンクと日本通運は、テクノロジーを活用してこれらの課題を解決することを目指し、MeeTruckを設立した。

ソフトバンクは、「Beyond Carrier」戦略の下、通信事業を基盤に最先端テクノロジーを活用した新規事業の創出および産業のデジタル化を推進しており、その一環としてDXによる物流業界の変革に注力している。

物流のサプライチェーン全体の最適化を目指し、これまでにラストワンマイル配送やIoT宅配ボックスに関する実証実験を行っており、今回新たにトラック輸送領域の取り組みを行う。

日本通運は、グローバル市場で存在感を持つロジスティクスカンパニーに成長することを目指し、世界の市場へ挑戦してい。そしてこの成長のためには、顧客や社会にとって新たな価値につながる変革(イノベーション)を提供し続けることが必要であると考えている。

これまでも倉庫業務での自動走行フォークリフトや自律協働型ピッキングロボットなどの技術を積極的に導入し、物流に新たな価値を届けてきたが、今回、社外のステークホルダーも多いトラック輸送の現場にDXをもたらすべく、新たな取り組みを始める。

MeeTruckは、ソフトバンクと日本通運の共創により革新的なサービスを提供することで、物流業界の変革を目指すとしている。

MeeTruckが第1弾として提供するサービスは、トラック輸送を担う物流事業者向けのクラウド型配車支援サービス。物流事業者は従来、トラックの割り当て作業やスケジュール管理を紙やホワイトボードへの手書きで行うことが多く、配車業務の効率化が課題となっていた。

また、システムを導入する場合も、導入・管理コストや運用の負担が大きく、デジタル化が進みにくい状況があった。

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