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ヤマト運輸/EC商品の店舗受取り、年末までに3000店へ拡大

2020年11月25日/IT・機器

ヤマト運輸は11月25日、英Doddle Parcel Services(Doddle社)の「Click&Collectシステム」を利用した小売店でのEC商品受け取りサービスを、「マルイ」など全国1000店舗で開始した。

<有楽町マルイ5階の商品カウンターでの商品受け取り>
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このサービスは、ヤマト運輸と契約したECサイトの商品を小売店舗で受け取れるようにするというもの。生活動線上にある店舗で商品を受け取れることで、ヤマト運輸側では顧客の受け取り利便性を向上する狙いがある一方、受け取り店舗側でも来店による集客効果や、「ついで買い」やクーポン発行による購買促進効果を見込んでいる。店舗には商品の個数に応じて、ヤマト運輸から手数料が支払われる仕組み。

店舗受け取りの対象は、現時点でファッションECサイト「ZOZOTOWN」のみ。加盟店舗数は、サービス開始時期を発表した11月18日時点で600店舗(マルイ、モディ、はるやま、フォーエル、天満屋ストア、大賀薬局、その他ホームセンターなど)を予定していたが、そこからさらに増加して1000店舗でのスタートとなった。今後は、ドラッグストアを中心にデパートやスーパーなどの加盟店舗を増やし、年末までに2000~3000店舗へと拡大する見通しだ。

<購入者に届く二次元コード付きの納品メール>
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<専用端末で二次元コードを読み取り、商品を受け渡す>
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受け渡しサービスの流れとしては、商品の購入者がヤマト運輸から届くメールで受け取り店舗を選択。商品が店舗に到着した後、納品メールとともに二次元コードが購入者へと送信され、店舗で二次元コードを提示することで商品を受け取れる。

店舗側では、二次元コードの読み取りにヤマト運輸から貸し出される「Click&Collectシステム」の専用端末を使用する。この端末には、受け渡し以外にも商品の保管場所などの情報を管理する機能が備わっており、納品から保管、受け渡しまでの全工程を1つの端末で行うことができる。将来的には同機能をアプリケーションとして提供し、店舗の既存端末を使って一連の作業を行えるようにすることも検討している。

サービス面では、商品の受け取りだけでなく、ゆくゆくは返品にも対応していく方針。また、受け取り時に店舗側で段ボール箱を回収するなど、利便性向上に向けて適時サービスを改善していく。

<ヤマト運輸EC事業部 事業戦略/商品開発担当の齊藤 部長>
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サービス開始にあたり、受け取り店舗の一つである「有楽町マルイ」で行われた説明会では、ヤマト運輸EC事業部 事業戦略/商品開発担当の齊藤 泰裕部長が「新サービスには、再配達の削減以上に受け取りの利便性を向上させる効果を見込んでいる。DXの進展でコミュニケーションのデジタル化が進む中、荷物の受け取り場所も変化が必要になっている。商品を生活動線上で受け取れるようにし、顧客にストレスフリーの受け取りを提供していきたい」と抱負を語った。

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