センターポイント・ディべロップメント(CPD)と三菱HCキャピタル、東急不動産は7月13日、3社が共同出資する枚方ロジスティクス特定目的会社を建築主とする物流施設「CPD 枚方」を、5月31日に竣工したと発表した。
CPDがアセットマネジメント業務を受託している。
「CPD枚方」は、延床面積約8万2000m2のマルチテナント型物流施設。京都・大阪間を縦断する国道1号(京阪国道)に面し、新名神高速道路「八幡京田辺」ICから約3km、第二京阪道路「京田辺松井」ICから約5kmの距離にあり、京都および大阪エリアを包含する配送拠点として優れたアクセスを有している。
また、このエリアは、丘陵地の安定した地盤であるため、周辺に比べて自然災害に強い立地にある。加えて、背後には豊富な人口を抱える住宅エリアが広がっているほか、JR学研都市線と京阪本線の中間に位置し、両鉄道を結ぶバス路線に近接しているため、労働力の確保も期待される。
「CPD枚方」は、地上4階建で、1階と3階に中央車路に面したトラックバースを設け、3階にはスロープでアクセスする1~2階・3~4階のメゾネット式の設計となっている。1フロアの賃貸区画は、約5100~5600坪あり、最大で8テナント区画に分割が可能。また、この施設は、床荷重1.5t/m2(1Fは2.5t/m2)、柱スパン11m×10.5m、梁下天井有効高5.5m(一部は7.0m)と、最新型物流施設の仕様を備えている。
1階と3階には各58台(計116台)のトラックバースを設け、各区画に現場対応用の荷受事務所を設置しているほか、庫内には荷物用エレベーターを12基、垂直搬送機を8基設置することで、多様な荷物に対応し、貨物の搬送および保管の効率化を実現している。加えて、トラックバース区画に大型シーリングファンを設置し、庫内にA-SAFE社製の衝撃吸収に優れたボラードを採用、3階トラックバースの混雑状況を把握できる満空表示灯を設けるなど、入居企業のオペレーションにも配慮している。
また、この施設は、外壁に断熱性能の高いサンドイッチパネルを採用し、全館LED照明を備えるなどの省エネ対策を施し、環境負荷低減に配慮した施設として大阪府のCASBEE(建築環境総合性能評価システム)「Aランク」の評価を得ているほか、東急不動産でこの施設屋上に太陽光発電設備を設置する予定であり、再生可能エネルギーの普及に寄与する施設となっている。
さらに、制震ブレースを採用した揺れに強い構造、ならびに非常用発電機の設置により、緊急時も荷物用エレベーターやコンセントなどを停止せずにオペレーションが可能で、入居企業のBCP(事業継続計画)に貢献する。施設で働く人々の職場環境にも配慮し、共用の休憩室・売店、喫煙スペース、ドライバー用トイレなどのアメニティを設けている。
■施設概要
施設名:CPD 枚方
所在地:大阪府枚方市長尾峠町 1-10(住居表示)
敷地面積:3万7588.96m2
延床面積:8万2166.92m2
構造:鉄筋コンクリート造・一部鉄骨造4階建
着工:2020年2月1日
竣工:2021年5月31日
監理監修:日立建設設計
設計施工:東亜建設工業
施主:枚方ロジスティクス特定目的会社