商船三井は8月3日、新来島どっくおよび日本シップヤードとの間で、環境負荷の低いLNG(液化天然ガス)を主燃料とする7000台積み自動車船4隻の新造船建造について合意したと発表した。
LNG燃料は、従来の燃料油に比べて、温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)では約25~30%、硫黄酸化物(SOx)では100%、窒素酸化物(NOx)では約85%の排出削減効果が見込める。この船は2024年より順次竣工する予定。
商船三井グループは、2050年までにネットゼロ・エミッションを達成することを目指し、2021年6月に「商船三井グループ 環境ビジョン2.1」を策定した。
その実現に向けた「クリーン代替燃料の導入」戦略として、2030年までにLNG燃料船を約90隻投入する予定。これまで商船三井グループが取り組んできたLNG燃料船案件に加え、自動車船についてもこの船の建造決定を皮切りにLNG燃料化を推進する。
商船三井は、LNG燃料の他にも実用化が進むバイオ燃料の利用や、アンモニアをはじめとする次世代燃料を利用した環境対応船を投入すべく準備を加速させている。完成車のゼロ・エミッション輸送という新たな価値を届け、ステークホルダーから選ばれる企業を目指して全力で取り組んでいくとしている。