ヤフーとヤマト運輸は10月1日、「ヤフオク!」と「PayPayフリマ」向けの匿名配送サービス「ヤフネコ!パック」で、商品を梱包しないままオープン型宅配便ロッカー「PUDOステーション」または宅急便センターに持ち込むだけで、ヤマト運輸が梱包を代行し発送する実証実験を開始する。
実証実験は東京都内のPUDOステーション4か所と宅急便センター2か所を対象に、11月1日まで行われる。
「ヤフオク!」と「PayPayフリマ」で発送方法に「ヤフネコ!パック」を選んだ商品が落札された際、出品者が商品を対象拠点に持ち込んで発送手続きを行うと、ヤマト運輸が集荷後に商品を梱包して発送する。宅急便で扱えない商品や、クール(冷蔵・冷凍品)は対象外。
実証実験期間中の梱包代行料金は、非対面発送を体験してもらう機会づくりの意味合いを兼ねて、PUDOステーションに持ち込む場合は無料とする。宅急便センターに持ち込む場合は500円(税込)を徴収する。
サービス化については、今回の実証実験で梱包代行や非対面発送のニーズを検証したうえで検討していく方針。サービス化された場合は有償での提供を見込んでいる。
<ヤマト運輸のドライバーが商品を集荷。商品を取り扱う際は専用の手袋を装着する>
<集荷した商品は、緩衝材付きの専用バッグに入れて営業所へ持ち帰る>
<集荷された商品は、営業所で丁寧に梱包したのちに出荷される>
ヤフーとヤマト運輸はコロナ禍における新しい生活様式に対応するため、「ヤフネコ!パック」について商品をPUDOステーションから発送できるようにしたり、2022年2月からはフルタイムシステム社と連携し、マンション内に設置された宅配ロッカーからの発送に対応するなど、非対面発送領域の利便性向上に取り組んできた。
一方で、「ヤフネコ!パック」で商品を発送するユーザーからは「どう梱包したらいいか分からない」や「梱包資材が手元にない」など、梱包に関する悩みが寄せられており、さらなる利便性向上に向けて梱包代行発送の実証実験を実施することとなった。
なお、ヤマト運輸が個人間取引商品の梱包作業を代行するサービスは、メルカリ向けに8月下旬~10月末までの期間限定で提供(料金は500円/税込)しているが、今回のヤフー向けのサービスではコロナ禍での新しい生活様式に対応するため、PUDOステーションを使って集荷を非対面で行うことができる点で差別化が図られている。