⽉額制ファッションレンタルサービス「airCloset」などを展開するエアークローゼットは12月13日、シェアリングビジネスに特化した倉庫管理システム(WMS)を独⾃開発し、⾃社の物流システムとして運⽤を開始したと発表した。
エアークローゼットは、レンタルした商品の返却に対応するため、商品を個品単位で管理し還流・再⽣して何度も回転させる「循環型物流」の仕組みを構築している。独自開発したWMSでは、一般的なWMSが担う入庫・保管・出荷・配送といった工程に加え、サービス利用者から返却された商品の配送・返却荷受・メンテナンス・最終検品といった工程も管理する。
<エアークローゼットによる「レンタル物流プラットフォーム」構想>
エアークローゼットは、創業当初から物流専⾨チームを設け、これまでになかった「循環型物流」を⼀から構築してきた。その中で「循環型物流」を⼀から構築することの困難さを実感してきた経験から、シェアリングビジネスを開始したい企業がよりスムーズに参⼊できるよう、今後は構築してきた物流プラットフォームの外部提供を計画しており、今回のWMSの⾃社開発は外部へのプラットフォーム提供に向けた取り組みの一環となる。
このほか、エアークローゼットは業務効率化や顧客体験の改善に向けた取り組みを進めている。
業務効率化ではRFIDタグによるレンタルアイテムの個品管理(レンタル・クリーニング・品質の状態を管理)を2019年10⽉から開始し、倉庫内の出⼊荷の作業効率を⼤幅に改善したことでコスト削減に成功。2021年6月期には創業以来初の通期⿊字化を達成した。
また、顧客体験の改善に向けた施策としては、三菱商事のセルフ返品サービス「SMARI(スマリ)」の導⼊や、QRコード・バーコード返送への切り替え、Magical Move社のAI宅配サービス「Scatch!(スキャッチ)」の導⼊など、さまざまな取り組みを進めている。