LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





セイノーHD/「地域商店街との密着型ドローン物流」で実証実験

2022年02月15日/3PL・物流企業

セイノーホールディングス、エアロネクスト、NEXT DELIVERYは、2月9日~11日に、千葉県勝浦市で、住友商事と勝浦市商工会の協力のもと、地域課題の解決に貢献する新スマート物流の構築に向けた、ドローン配送実証実験を実施した。

<「勝浦タンタンメンセット」を配送して戻るドローン(ミレーニア勝浦)>
20220214seino1 520x390 - セイノーHD/「地域商店街との密着型ドローン物流」で実証実験

<勝浦市を飛行するエアロネクストの物流専用ドローン>
20220214seino2 520x390 - セイノーHD/「地域商店街との密着型ドローン物流」で実証実験

実証実験は、勝浦市の商店街の商品を、別荘地、大学、小学校、寺、民宿、漁港など、地域の施設に届けることで、買い物難民問題の解決と共に商店街の活性化を目指す「地域商店街との密着型ドローン物流」のモデルケースとするべく実施したもの。

具体的には、セイノーHDとエアロネクストが開発推進するドローン配送と陸上輸送を融合した新スマート物流”SkyHub“の社会実装に向けて実施するもので、実施はドローン配送サービス事業を主体とするエアロネクストの子会社、NEXT DELIVERYが行う。

実施内容は、地域商店街の食料品や日用品の詰め合わせセット、勝浦タンタンメンやお寿司といった出前セット、災害時備蓄品を、仮設の2か所のドローンデポからミレーニア勝浦、国際武道大学、豊浜小学校といった、6か所の仮設ドローンスタンドまで(往復距離約1.6km~4.6km)、ドローン(雨天時はトラック)で届けた。

11日の報道関係者への公開時には、「勝浦タンタンメンセット」が、約5分間で興津集会所からミレーニア勝浦管理センター前までの片道約1.7kmをドローン配送され、顧客の手に熱々の状態で届けられた。

<国際武道大学ラグビー場にドローン配送された「災害備蓄品」(国際武道大学)>
20220214seino3 520x390 - セイノーHD/「地域商店街との密着型ドローン物流」で実証実験

<小学校の生徒たちへバレンタインチョコレートを届けたドローンと記念撮影(豊浜小学校)>
20220214seino4 520x390 - セイノーHD/「地域商店街との密着型ドローン物流」で実証実験

9日には、国際武道大学のサッカー場で練習中のサッカー部員に向けてバナナなどの食料を、ラグビー場には学生向けの食料・日用品セット、市役所の災害時備品・備蓄食料がドローンで届けられた。また、豊浜小学校の生徒たちには、バレンタインデーのチョコレートがドローンで届けられ、生徒たちから大きな歓声があがった。

11日の公開実証実験の後には、ミレーニア勝浦の住民に向けて食料・日用品セットの配送やフードデリバリーを行い、多くの顧客に楽しんでもらえた。

実証後、商店街に荷物を集約化するドローンデポを設置するとともに、SkyHubアプリの勝浦モデルを構築し、ドローン配送と陸上配送を組み合わせた荷物配送、買物代行、域内配送、フードデリバリーといったサービスの検討を開始する予定だ。

なお、勝浦市は総人口1万6386人(2021年12月末現在)、面積は93.96km2で、千葉県南東部に位置し、海域公園と海岸部は南房総国定公園に指定されている。天正の時代より430年続く伝統ある勝浦朝市やかつうらビッグひな祭りなど、祭事・催事も盛んで、観光都市でもあり、リゾート地としても知られている。一方、高齢化が進み、かつて栄えた商店街や観光業の衰退の危機に直面している。

今回、このような背景を受け、買い物難民問題の解決と共に商店街の活性化を目指し、勝浦中央商店街、興津商店街の商品を別荘地、大学、小学校、寺、民宿、漁港にドローンで配送する、「地域商店街との密着型ドローン物流」を想定し、仮設のドローンデポとドローンスタンドを設置して住民の理解度向上、定期飛行に向けた課題の洗い出しを目的として実証実験を実施する。

関連記事

3PL・物流企業に関する最新ニュース

最新ニュース