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TDB/運輸・倉庫の景気DI値3か月連続の悪化

2022年04月05日/調査・統計

帝国データバンクは4月5日、TDB景気動向調査(全国)の3月調査結果を発表した。

それによると、3月の「運輸・倉庫」の景気DI値は35.4(前月比0.1ポイント減)で、3か月連続で悪化した。燃料価格の高騰で仕入単価DIは75.0と過去最高水準まで上昇する一方で、販売単価DIは51.8(0.1ポイント減)と低下している。

現在の景況感について、悪いと判断した企業からは「燃料をはじめ車両、タイヤ、部品資材などの値上げに対し、取引先への価格転嫁がほとんどできておらず、収益環境は厳しさが増している。しかし、人手不足は深刻で賃上げにも対応せざるを得ず、難しい局面」(一般貨物自動車運送)などの声があがった。

一方、良いと判断した企業からは「名古屋港の荷動きが良くなってきており、業績が伸長してきている」(港湾運送)、「同業他社含めて売り上げ、利益ともに過去最高、もしくは過去最高に近い結果を出している企業が多い」(普通倉庫)、「物量が大幅増、まん延防止等重点措置で減った物量が回復」(集配利用運送)などの声があがっている。

また、先行きについては、新型コロナの終息に期待する声があがる一方で、海上貨物の混乱や物流の2024年問題、燃料費高騰などの影響から今後も悪化が続くという声があがった。

なお、業界全体の3月の景気DIは40.4(0.5ポイント増)で、3か月ぶりに改善した。原材料価格の高騰などで仕入単価DIが過去最高を記録。国内景気は、好悪両面の要因が顕在化した中で下落傾向が停止し、わずかに上向いたとしている。

今後については、下振れリスクを抱えながらも人出の増加などで緩やかに上向くと見込んでいる。

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