東急不動産は8月31日、シリーズ展開している物流施設「LOGI’Q（ロジック）」シリーズでブランドをリニューアルし、新ブランドのフラッグシップ物件となる「LOGI’Q南茨木」を6月1日に本着工したと発表した。
＜「LOGI’Q南茨木」（完成予想図）＞
同社は“Deliver future and smiles.”のブランドコンセプトのもと、物流施設「LOGI’Q」シリーズを展開してきた。ブランド発足から5年が経過するなか、新型コロナウイルスのパンデミックやデジタル化の加速、脱炭素社会の進展、生活スタイルの多様化など変化する時代を見据え、「テナントとステークホルダーのサステナブルな成長を実現していくためには、提供する施設自体も変化し、進化し続けなければならない」と、ブランドリニューアルを実施した。
＜ブランドロゴを変更＞
新しいブランドロゴは、これまでのLOGI’Qロゴの4本柱を扉の形へと進化させ、「未来への扉を開く」物流施設を表現。また、開いているようにも、開き始めているように見える複数の扉に、あらゆる人やモノが集まり共に未来を創る、多様性・共創性を持った物流施設を目指すという想いも込められている。
新ブランドのコンセプトは「NEXT GREEN LOGISTICS」。環境に配慮し、人にも優しい物流施設のあるべき姿とは何かを追及し、サプライチェーンの中で担うべき物流施設の新たな役割と価値を探し続けること、またすべての絆を持続可能な未来へとつなぎ、確かに届けることをミッションとする。今後「LOGI’Q」シリーズの開発では使用電力のグリーン化を実現し、物流のスマート化を推進する。
さらに同社は、新たに策定したブランドコンセプトを具現化するフラッグシップ物件として「LOGI’Q南茨木」を2022年6月1日に本着工した。竣工は、2024年1月の予定。
＜位置図＞
同物件は「LOGI’Q」シリーズとして過去最大の延床面積16万1538m2のマルチテナント型物流施設。名神高速道路「吹田I.C.」から2.0km、近畿自動車道「摂津北I.C.」から3.0kmと関西全域へ即日配送可能な位置にあり、JR京都線「千里丘」駅から徒歩9分と電車でのアクセスもよく、人材の確保に恵まれた立地だ。
＜倉庫内部（右）と外部歩行者通路イメージ＞
「LOGI’Q南茨木」は地上4階建、ダブルランプ型、貸床面積13万8842.76m2の大型物流施設。1階部分には、冷凍冷蔵将来対応区画と低床倉庫区画を設置。さらに2階全区画には少量危険物庫の将来対応区画を用意することで、多様な物流ニーズに応える計画となっている。
また、西側倉庫区画では1階から4階まで小割区画を設けることで、最小面積1239.67m2から提供できる設計とし、最適な面積でのリースラインの設定が可能となる。なお、各階建物外部の歩行者通路を利用すれば、他テナントの区画や中央車路を通らず共用部から各小割倉庫区画へと移動が可能で、歩車分離による安全性にも配慮した。
＜働く人に優しい施設＞
設備面では、4階の西側倉庫区画には作業用空調を基本設備として設置。また、施設内計2か所にカフェテリアを設置予定で、物流倉庫の概念を覆す高級マンションやオフィスビルなどを彷彿とさせるハイグレードな共用部を実現する。
さらに「LOGI’Q南茨木」では、環境配慮の指標の一つである「CASBEE」最高ランクであるSランクを「LOGI’Q」シリーズでは初めて取得予定で、同じく環境配慮の「ZEB認証」最高ランクの「ZEB」および「BELS」の最高ランクの5スターを取得する予定。
＜「ReENEグリーンエネルギー」を提供＞
あわせて、環境負荷軽減サービスとしてテナント向けに同社再エネ発電所由来の電力「ReENEグリーンエネルギー」を提供。テナントと荷主企業の脱炭素への取り組みを後押しするとともに、屋根上太陽光発電による生グリーン電力の施設内利用を実現、電気使用料の安定にも寄与する。また、4階西側区画の一部に「ローカル5G」のR＆D区画も設置する予定だ。
■概要
名称： LOGI’Q南茨木
所在地：大阪府茨木市蔵垣内1－53
用途地域：工業地域
主要用途：倉庫（倉庫業を営む倉庫)
敷地面積：6万4509.91m2（1万9514.25坪）
延床面積：16万1538.67m2（4万8865.45坪）
建物構造：S造 4階建
着工：2022年6月1日
竣工：2024年1月(予定)
設計施工：西松建設
事業主：合同会社ユニーク ※東急不動産がプロジェクト・マネジメント業務を受託
コンストラクションマネージャー：山下PMC
トラックバース：336台
駐車場：普通自動車255台、トラック待機場21台
バイク置き場：42台
駐輪場：156台
