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ヤマト運輸/キユーピーのD2C物流受託、厚木GWで3温度帯出荷

2022年09月21日/3PL・物流企業

キユーピーとヤマト運輸は9月21日、ヤマト運輸の3温度帯(常温、冷蔵、冷凍)物流ネットワークを活用し、キユーピー初の食品直販サイト「Qummy」の流通スキームを構築したと発表した。

<Qummyで提供する商品>
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Qummyは、パッケージサラダやトッピング、ドレッシングをカスタマイズできるサラダのほか、オリジナル商品のドレッシング(冷蔵)やスープ(常温)、独自の技術で製造した惣菜サラダ(冷蔵)、プラントベースフード「HOBOTAMA」(冷凍)などを、顧客へ直接販売するD2C(Direct to Consumer/消費者直接取引)サービスで、9月28日から関東地方の1都6県で提供を開始する。

<流通スキーム概要>
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サービス開始に伴い構築した流通スキームでは、販売する新鮮なサラダやミールキットを受注から生産後、すぐにヤマト運輸のターミナル一体型物流施設へ直送し、保管商品のドレッシングやトッピングなど冷凍・冷蔵・常温の商品と組み合わせて即日出荷する。これにより、生産から宅配までのリードタイムを短縮し、消費期限が短いため受注生産となるパッケージサラダなど従来は取り扱いが難しいとされた商品の取り扱いを実現したほか、消費期限が短い商品のフードロス発生を最小化した。

<厚木ロジセンターでの出荷作業>
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<厚木ロジセンターで拡張した出荷エリア>
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出荷施設には、キユーピーの工場立地から厚木ロジセンターを選定。同施設は宅急便仕分けの主要ターミナルである厚木ゲートウェイに併設しており、工場から仕分けターミナルに商品を直接入庫し、輸送過程で流通加工を行うことで工場直送を実現した。

Qummyでの販売商品は冷凍・冷蔵・常温の3温度帯での運用が必要となることから、厚木ロジセンターではこれらの多彩な商品に対応するため、冷凍・冷蔵エリアそれぞれ増設。7月から稼働を開始しており、キユーピーの流通加工もこちらで行う予定だ。

<キユーピーの山本 信一郎上席執行役員 カスタマーサクセス担当>
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Qummyのサービス開始にあたり開かれた会見では、キユーピーの山本 信一郎上席執行役員 カスタマーサクセス担当が「Qummyでは、子育てで忙しいファミリー層を主なターゲットに、3年後をめどに10万人の会員獲得を目指す。今後は、関東での利用実績を踏まえてエリアの拡大を検討していく。商品ラインナップについてもミールキットをはじめ順次拡充する」と述べた。

<キユーピーの藤原 かおり 上席執行役員 カスタマーサクセス室 室長>
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キユーピーの藤原 かおり 上席執行役員 カスタマーサクセス室 室長は「パッケージサラダは消費期限が短いもので3日間しかない。この消費期限の短い商品を、どうやって顧客の元へ美味しさと鮮度を維持したまま届けることができるかが、流通スキームを構築するうえでの課題だった。この難しい課題を解決するためにヤマト運輸にパートナーになってもらった。品質維持でも特に冷蔵品の温度管理は非常に難しい課題だったが、ヤマト運輸の協力によって最適な流通スキームを構築することができた」とコメント。

<ヤマト運輸の稲森 浩司 執行役員 ナショナル法人営業部長>
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ヤマト運輸の稲森 浩司 執行役員 ナショナル法人営業部長は「キユーピーからはD2Cの立ち上げにあたり、構想段階から相談があった。同社とは創業が1919年11月と同じで、かなり縁を感じていた。この流通スキームは、ヤマトグループが持つ必要な機能(輸配送・保冷機能完備倉庫・決済・コールセンターなど)のみを導入することで、必要最小限の投資と短期間での構築を可能にした。また、D2C事業に必要な決済機能やコールセンター機能など、物流以外の業務もあわせて提供することで、キユーピーが同事業のマーケティングや販売拡大に注力できる環境を提供する」と語った。

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