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ゼンリン、KDDI他/秩父市の被災地域へドローンで物資を定期配送

2023年01月26日/IT・機器

埼玉県秩父市と、ゼンリン、KDDI、KDDIスマートドローンは1月26日、エアロネクスト、生活協同組合コープみらい、ちちぶ観光機構、ウエルシア薬局等と共同で、土砂崩落の影響が続く秩父市中津川地内へのドローンによる物資の定期配送を同日から開始したと発表した。

<ドローン定期配送の概要図>
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同取り組みは、2022年9月に土砂崩落が発生し、物流が寸断された秩父市中津川地内の地域住民への冬季期間の生活支援を目的として実施するもの。秩父市とゼンリンは2022年10月25日に「緊急物資輸送に関する連携協定」を締結しており、同協定に賛同企業6社が加わり「&(アンド)プロジェクト」として連携・実施する。全国各地でドローン物流の実証・サービス実装を行うゼンリンがプロジェクトの全体統括を担当し、技術面・配送面のノウハウを持つ各社とともに体制を構築した。

<システム構成イメージ>
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<使用機体「AirTruck」>
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現在、中津川地内へアクセスするには、一部の緊急車両などの通行のみ許可されている森林管理道金山志賀坂線を通行する必要があるが、同道路は冬季は降雪や凍結のため通行が非常に困難となる。加えて、中津川地内のドローン離発着地点には、操作者などの作業者を配置できず、崩落地手前の地点からは中津川地内の離発着地点を目視で確認できないため、中津川地内までの飛行、機体の離発着、荷下ろしの全てを遠隔操作で実施する必要がある。また、同地域の地形の特性上、モバイル通信が不安定な環境となっている。

これらの条件下でドローン配送を実現するため、今回の取り組みでは、衛星ブロードバンドの「Starlink」を活用してどこでも素早く広い範囲にauエリアを構築するソリューション「Satellite Mobile Link」によって、映像を用いたドローンの遠隔制御も可能にするauのモバイル通信環境を確保した。

また、KDDIスマートドローンが開発した、ドローンの遠隔制御や自律飛行、映像のリアルタイム共有を可能とするシステム「スマートドローンツールズ」の運航管理システムと、エアロネクストとACSLが共同開発した物流専用ドローン「AirTruck」を組み合わせることにより、遠隔制御による機体の飛行、離発着、荷下ろしを可能にしている。

<配送フロー>
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定期配送では、食品や日用品、医薬品など最大約5kgの物資をドローンで複数回配送し、中津川地内の住民の冬季期間の暮らしに貢献する。

今後は、通信不感地域でのドローン定期配送の運用ノウハウを蓄積し、中山間地域や災害時などの通信環境が不安定な状況にでも、ドローン配送を実現可能とするソリューション構築を検討していくことで、全国のさまざまな地域・環境下でのドローン配送の社会実装を目指す。

■ドローン定期配送の概要
実施期間:1月26日~3月末日まで ※週1回(木曜日)
実施エリア:埼玉県秩父市中津川地内
取扱商品:食品、飲料、生活雑貨、医薬品など
使用機体:AirTruck

■関係者・体制図
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