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メディパル、三菱倉庫/医薬品流通過程の可視化、24年度実用化へ

2023年01月26日/3PL・物流企業

メディパルホールディングスと三菱倉庫は1月26日、両社のノウハウを活用し、医療用医薬品のサプライチェーンを可視化する実証実験の実施について合意したと発表した。実施期間は3か月程度を見込んでおり、実証を経て2024年4月からの実用化を目指す。

三菱倉庫はGDPガイドラインに準拠した医薬品保冷配送サービス「DP-Cool」を2015年から展開しており、「DP-Cool」のノウハウをもとに、室温品を対象としたGDP対応の輸送サービス「DP-Green」を構築し、多くの製薬企業に提供している。

メディパルHDは、2019年4月にGDP対応に特化した組織を設置しているほか、高機能物流センター「ALC(エリア・ロジスティクス・センター)」を中心に各製薬企業の監査基準をクリアする質の高い流通体制を構築。また、2027年3月期を最終年度とするグループ中期ビジョンでは、成長戦略の一つとして「持続可能な流通の構築」を掲げており、医薬品の品質情報を一元管理するトレーサビリティの完全化を目指している。

実証実験では、両社の持つ機能を融合させることで、医薬品のサプライチェーン全体で温度情報の可視化を実現するためのシームレスな流通体制の構築に向けた検証を実施。医薬品卸から医療機関まで、厳格な温度管理が必要な保冷医薬品の温度情報を可視化し、三菱倉庫が構築した製薬企業から医薬品卸までのデータプラットフォーム「ML Chain」との連携を目指した実証実験を行う。

メディパルHDは、厳格な温度管理が求められる保冷医薬品の配送では温度ロガーを付けた特殊な保冷箱を使用しており、実証実験では、保冷箱に取り付けられた温度ロガーによって取得する配送時の温度情報を「ML Chain」に送信する仕組みを構築する予定。

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