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倒産情報/物流ソリューション事業のビーリンクが自己破産を申請

2023年02月03日/SCM・経営

帝国データバンクは2月3日、兵庫県神戸市の物流ソリューション事業者「ビーリンク」が2月1日付で神戸地裁へ自己破産を申請したと発表した。

負債は推定50億円だが、変動している可能性がある、としている。

ビーリンクは2005年11月に設立。運輸関連事業として荷物の定期集荷、チャーター便のほか、ダイレクトメールの発送や印刷、封入などを手がけ、倉庫管理事業として倉庫や工場などの一括請負(倉庫保管、検品、ピッキング、梱包、発送業務)および人材派遣も行っていた。

自社雇用の外国人労働者を対象に始めた英会話教室を新規事業として立ち上げるほか、2019年11月には世界的に著名なサッカー選手がプロデュースするスニーカーブランドの扱いを開始し、日本初出店となる店舗を旧本社ビル1階に開設して店頭およびインターネットでの販売も手がけ、業容を拡大。コロナ禍での巣ごもり需要を背景に、大手飲食チェーンの冷凍パック宅配業務が伸長した2021年10月期には年収入高約46億2000万円を計上していた。

順調な経営状況で推移していたと思われた同社であったが、2022年3月ごろから一部金融機関から決算内容に疑義が指摘され、信用不安が高まるとともに急速に資金繰りが悪化。同年5月に入って、取引金融機関に対して10数年にわたり売上高や利益など粉飾を行い、多額の簿外債務が存在することを認め、私的整理による再建計画を提示していた。

その後は兵庫県中小企業活性化協議会のもと、スニーカー事業から撤退し、所有資産の処分に注力。スポンサー企業の選定による再建を模索していたものの、金融機関からの同意を得られる見通しが立たないことから、今回の措置となった。

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