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フジトランスポート/事業を譲りたい物流事業者を全国から公募

2023年02月22日/SCM・経営

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M&Aサクシードは2月22日、同社が運営する法人・審査制M&Aマッチングサイト「M&Aサクシード」において、大型長距離輸送のフジトランスポート(奈良県)の承継公募を、記者発表と合わせて実施した。

M&Aサクシードは2017年11月、ビズリーチの新規事業としてサービスを開始。譲渡企業と譲り受け企業をオンライン上でつなぐ、「M&Aサクシード」を運営している。今回実施したのは、事業を譲りたい経営者のための「承継公募」。大型長距離輸送のフジトランスポートが、物流業界の「2024年問題」や燃料費高騰、後継者問題などに悩む物流企業(大型中長距離輸送の運送会社・トラック整備工場・大型トラックが入るガソリンスタンド)の3つの領域で全国(沖縄を除く)から募集する。

<物流事業承継を公募>
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公募期間は、2023年2月22日から5月22日まで。事業を譲りたい企業は、匿名で応募できる。

会見に先立ち、M&Aサクシードの前田洋平氏が「物流業界ではさまざまな問題を抱えており、特に中小トラック事業者が2024年問題や燃料高騰などにより厳しい状況だ。全国への拠点展開や中継拠点の確保のため、コロナ禍以降、物流業界のM&Aが増加し1.8倍に増えている。業種別ではM&A全成約のうち物流が第3位」と動向を分析。その上で、今回の承継公募の概要について説明した。

フジトランスポートは、全国ネットワークを生かした長距離輸送事業を展開し、2022年の年商は485億円。「M&A サクシード」経由で5件のM&A成約実績があるが、「事業譲渡を検討する経営者は周囲に相談がしにくい」「課題が顕在化しないまま廃業に至りやすい」という現状から、これまで積極的に発信していなかった承継実績や募集内容について広く伝えたいと、公開公募を実施した。

<パネルディスカッションの様子 左から、フジトランスポート 川上泰生氏、M&A サクシード 前田洋平氏>
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会見では、フジトランスポートの川上泰生氏と、前田洋平氏によるパネルディスカッションも行われた。このなかで川上氏は、「全国ネットで展開するなか、1から立ち上げるよりスピーディーに事業展開できる。地域に規模は小さいながらキラリと光り輝く企業がある。M&Aにより互いのシナジー効果に繋がる」とM&Aのメリットを強調。

<スーパーマルチトラック>
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また、自社の強みとして、2024年問題を見据えた荷室全長10mの「スーパーマルチトラック」の開発や、GPS装着による労務管理のほか、自社のトラック整備工場や給油所等「安全統括部」の存在をアピール。「運送業はエッセンシャルワーカー。なくてはならない仕事であり、これから社会のなかで、さらに役立っていくだろう。一緒にやっていく企業があればぜひ手を挙げてもらいたい。2024年問題を乗り越え、日本を支える物流業界を一緒に牽引していこう」と力強く呼びかけた。

譲渡希望企業は、まずは匿名で応募し「M&A サクシード」の専任担当者がフジトランスポートに共有。フジトランスポート担当者が内容を確認後、応募者と交渉を進め、「M&A サクシード」の専任担当者が譲渡希望企業をサポートする。希望しない限りは社名が公開されることはない。

■フジトランスポート「承継公募」概要
募集期間:2023年2月22日~2023年5月22日
公募ページ URL: https://ma-succeed.jp/public-offer/fujitransport
応募方法:「M&A サクシード」サイト内公募ページより応募
募集内容:大型トラック(積載重量 10 トン以上)を保有する中長距離の運送会社、トラック整備工場、大型トラックが入るガソリンスタンドを募集(沖縄県を除く全国)
利用料金:譲渡希望企業は登録から成約前までの費用は無料(完全成果報酬制)

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