セイノーホールディングス、エアロネクスト、NEXT DELIVERY、KDDIスマートドローンは3月20日、島根県雲南市で、ドローン配送と陸上配送を融合した新スマート物流「SkyHub」の社会実装に向けた実証実験を同17・18日に実施したと発表した。
実証実験では、入間地区で実施されているボランティアでの配食サービスで、社会福祉協議会への弁当の引取業務をドローンに置き換えることで効率化を図る実証を行った。また、はたマーケットの利用者の拡大を図る目的で、マーケットへの来訪が困難な高齢者の方をメインにアプリで注文した商品をドローンでオンデマンド配送する実証を実施した。
3月17日に報道公開された実証実験では、まず社会福祉協議会を仮設のドローンデポとし、片道8km先の仮設ドローンスタンド(入間介護事務所)に向けてドローンが18分かけて飛行し、配食サービスの弁当食を届けた。
また、地域課題の一つの「買い物難民」問題をドローン物流で解決を図るべく、住民モニターが注文した商品で構成される「おでんと焼鯖寿司のセット」(2.4kg)を、はたマーケットから搭載し、離陸地点である入間交流センターまでの片道7.3kmをドローンにより16分で届けた。
到着した商品は偏ったり崩れたりすることなく、無事、入間交流センターで待っていた地域住民モニターの手に届けられた。
<おでんと焼鯖弁当を載せて離陸する物流専用ドローン「AirTruck」>
実証実験は、2022年9月に雲南市、セイノーHD、エアロネクストの3者が締結した、ドローンを含む次世代高度技術活用により地域課題の解決に貢献する新スマート物流の構築に向けた包括連携協定に基づく取組みとして実施。
ドローンの機体にエアロネクストが開発した物流専用ドローン「AirTruck」を使用。機体の制御にはKDDIスマートドローンが開発したモバイル通信を用いて機体の遠隔制御・自律飛行を可能とする「スマートドローンツールズ」の運航管理システムを活用した。
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