関通は4月10日、同社の東京第三物流センター(埼玉県新座市)に、荷主であるエコリングが「関東拠点」を開設したことを受けて、開所式を開催した。
関通の東京第三物流センターは、関越自動車道「所沢IC」から至近のマルチテナント型物流施設「S・LOGI新座East1」の1・3階(賃貸面積約9000m2)を賃借し、2020年10月に開設した拠点。
このたび、荷主であるエコリングが同施設の1階を利用し、首都圏1都3県の物流拠点となる「関東拠点」を移転拡大した。関通がエコリングの物流業務を受託するのは、兵庫県尼崎市にある関西拠点に続いて2拠点目。
エコリングは、店舗での商品買取やBtoBのネットオークションを手がける企業。関東拠点では首都圏53店舗での買い取りやオークションで落札された商品のうちブランド品を除く商品について、保管や仕分け、ピッキング、梱包、出荷等の作業を行っている。
従来の関東拠点はさいたま市見沼区に設置していたが、今後の事業拡大に向けた拠点の拡大や、物流業務のアウトソーシングによる効率化などを理由に、関通の東京第三物流センター内へ移転。3月16日から段階的に移転作業を進め、このたび本格稼働に至った。
移転によって関東拠点の床面積は従来の1.5倍に拡大し、在庫の保有能力が拡大したほか、同拠点で行う物流関連業務を関通にアウトソーシングしたことで、エコリングでは自社のリソースを営業など業容拡大のための業務に充てられるようになった。
開所式では、関東拠点の責任者であるエコリング 関東倉庫の小松 裕平課長が、「これまではスペースや機能的に限界があったが、今後は拠点規模の拡大や関通の提供するさまざまな機能を利用することで物流業務を改善し、事業を拡大を図っていく」と挨拶した。
また、関通は親和性の高い荷主同士を物流によって結ぶことで、両社にシナジーをもたらすことを自社3PL事業の強みとしている。
東京第三物流センター内では、エコリングのほかにもスポーツ用品を扱う企業の物流を請け負っており、この企業が不良在庫の処分に悩みを抱えていたことから、不良在庫の買取・販売事業を手がけるエコリングを紹介したことで、両社によるビジネス機会の創出を支援した。
これについて、関通の古川 雄貴常務は、「当社では、荷主と荷主を物流でつなぐことで『物流の統合』を目指している。今回のようなビジネスマッチングのほかにも、配送先が同じ荷主同士による共同配送も可能で、2024年問題の解決に寄与していきたい」とコメントした。