プロロジスのグループ組織であるプロロジス財団は4月11日、スキマバイトサービス「タイミー」を提供するタイミーと、未経験者でもフォークリフトの運転免許が取得できる無料の共同教育プログラム「フォークリフト運転技能講習」を6月末に実施すると発表した。
＜フォークリフト運転技能講習の告知＞
両社共同で教育プログラム「フォークリフト運転技能講習」を実施する今回の取り組みにより、働き手がより専門性の高いスキルを得ることで、「タイミー」を通じたスキマバイトの働き手が担う業務の幅を広げ、物流業界内の人手不足解消に貢献することを狙っている。
この「フォークリフト運転技能講習」は、4～5日間の研修期間で、プロロジスが提携するフォークリフト教習センター（埼玉県）で実施。フォークリフトの運転実技および安全教育や基礎知識などの座学で構成されており、講習を受講することで、最大荷重1t以上を含め全てのフォークリフトの操作が可能になる「フォークリフト運転技能講習修了証」が取得できる。
研修参加人数は20名の予定で、参加費用は無料。応募条件は「タイミー」ワーカーで、取得した資格を活用してプロロジスパークで働く意思のある方となっている。5月中旬より「タイミー」で募集を開始し、講習に関する詳しい情報は「タイミー」アプリで順次公開していく。
なお、EC需要の拡大を背景に物流業界の人手不足は深刻さを増し、来春には働き方改革関連法の施行にともなう「物流の2024年問題」が危惧されるなど、物流業界の労働課題の対応が急務となっており、プロロジスでは、物流業界におけるリーダー人材の育成プログラムを継続しながら、昨年よりフォークリフトの運転免許資格取得の支援を通じた、庫内人材のスキルアップにも取り組んでいる。
タイミーでは、これまで物流倉庫内の荷上げ・荷下ろしや荷物の仕分け・検品、ピッキング・梱包などの軽作業の求人を掲載し、業務の切り分けによる労働環境改善に取り組んできた。
この取り組みについてプロロジスは、優秀な人材の確保・雇用継続が困難になりつつある物流業界の課題を受け、2018年に『コミュニティ・ワークフォース・イニシアティブ』(CWI)を発足した。施設を利用するカスタマーの雇用確保や人材ネットワーク拡大の取り組みをサポートするとともに、米国において物流業務の教育訓練プログラムを提供している。日本においても2022年よりプロロジス財団による日本版CWIの提供を開始したが、さらなる拡大のためタイミーとの協業に至った。省人化・自動化が進み、庫内業務においても求められるスキルが変容する中で、プロロジス・グループは、物流業界での労働力の拡充・就労者のスキルアップに取り組んでいる。このプログラムを通じて、カスタマーの課題解決に寄与するとともに、業界・社会への貢献をめざして活動していく、としている。
またタイミーは、「『働く』を通じて人生の可能性を広げるインフラをつくる」というミッションのもと、仕事のマッチングに留まらず、働き手が新たなスキルを得る機会の提供や、サービス上でスキルを可視化し、働き手のキャリア形成や就業機会拡大に繋がる仕組み作りに力を入れている。このたびの「フォークリフト運転技能講習」もその一環であり、今後はこれらの教育プログラムを様々な業種で持続的に行うことで、働き手の人生の可能性が広がる機会の創出を目指す。さらに、「タイミー」を利用する事業者に対しても、多彩なスキルを持つ人材が集まり、求める人手がすぐに見つかるプラットフォームへと発展させたい、と期待を寄せている。
