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プロロジス/「古河4」で物流効率化に役立つ最新ソリューションを紹介

2024年06月27日/IT・機器

プロロジスは6月26日、茨城県古河市の「プロロジスパーク古河4」において、物流効率的に寄与するロボットや最新ソリューションを体験できる内覧会を開催した。

イベントには3社が参加。同社と資本業務提携を結びロボットのサブスク事業Robowareを展開するGaussy、Hacobuと連携し物流DXに寄与する「可視化」に取り組むソニーセミコンダクタソリューションズ、人と協働できる小型パレタイズロボットを提供するCloserが実機やパネル展示を行った。

いずれも2024年問題など人手不足に対応するため、物流効率化や省人化に寄与する技術。プロロジス開発部の中村俊司シニアマネージャーは「施設を貸すだけでなく、物流業界全体の課題解決、社会貢献としての目線で動いている。こうした技術が顧客の課題解決のきっかけとなれば」と話す。

■オムニソーター(Omni Sorter)
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<箱型のなかで仕分けを行うロボット>
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Robowareが提供するオムニソーターは、モジュール式の立体型仕分けロボット。集めた商品を投入口に入れると、箱型のなかの小型ロボットがスキャン情報に基づき高速で仕分けを行う。

特徴はそのスピード。1時間あたり1200~1400ピース、同じものなら2000ピース以上仕分け可能で、作業時間を3~6割短縮できるという。1ブロックの横サイズは12mとコンパクト。15坪ほどあれば設置でき、平面型の仕分けソーターに比べ倉庫スペースを有効活用できる。間口の設計も出荷先の仕様に合わせてカスタマイズでき、必要に応じてブロック数を拡張するなど、柔軟性もポイントだ。

<高速仕分けが特徴>

今回の展示機は、よりコンパクトなものだが8月末まで「プロロジスパーク古河4」内で展示予定。食品やECなどの幅広い業界に2年間で50台以上導入されており、実際の商材を使ったデモにも対応可能だという。

■車番認識 バース自動受付ソリューション with MOVO Berth

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ソニーセミコンダクタソリューションズは、AI処理機能を搭載した小型軽量カメラ「エッジAI技術」を活用し、バースでの入出庫や荷役作業実績を可視化するソリューションを紹介した。同社はソニーグループ傘下の半導体事業を担う。

AIエッジ技術により、様々な業界のDXを促進するプラットフォーム「AITRIOS(アイトリオス)」と、バース予約システムを提供するHacobuを連携することで、車両の入出庫や荷役作業時間など現場の実態を正確に可視化することができるサービスだ。倉庫内の複数か所にAIと画像センサーを組み合わせた小型カメラを設置し、トラックの車両番号や荷役作業を検知すると、「MOVO Berth」でデータを自動取得できる。物流効率化法改正により義務化される荷待ち・荷役作業時間を正確にデータ化できることで、物流DXに役立てる。

API連携により他のバース予約システムとも連携可能、月額課金サービスのため初期投資を抑えて手軽に導入できるのもポイントだ。

<AITRIOS(アイトリオス)で物流DXを目指す>

■Closer「Palletizy(パレタイジー)」
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Closerが提供する「Palletizy(パレタイジー)」のコンセプトは、小型・低コスト・知識不要で誰でも利用できる小型協働パレタイズロボット。コンパクトで可動式、簡単に動かせるのでラインの変更等にも柔軟に対応できるのがポイント。ロボットアームはファナック社製。独自のソフトウェアプラットフォームによりタッチパネルで直観的に操作できるのが特徴だ。

<直観的に操作できる>

このため導入にあたりシステムや難しい知識が必要なく、箱とパレットサイズを入力すると、自動的に積み付けレイアウトを自動生成する。セーフティー機能で安全性も確保している。処理能力は1分間に9回、最大30㎏、高さ1.9mまで積載可能。

<プロロジスパーク古河4>
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「プロロジスパーク古河4」は昨年5月に竣工した延床面積12.3万m2の物流施設。首都圏の道路網のほぼ中央に位置し、関東の主要都市や空港、港湾まで約1時間半、圏央道「五霞IC」まで10分、新国道4号まで3分と関東広域配送に最適な立地だ。

自動化や高密度の自動化システム、冷凍冷蔵設備など多様なニーズに柔軟に対応できる施設で、特徴は2、3階は6.3m、3階は最大8.6mという天井高。一般倉庫と比較して約1.37倍のパレット保管が可能だ。また、センサーLED照明など環境・BCP対策なども万全で、物流サービスを展開するロジコアが入居しており、現在、複数の企業から引き合いがきているという。

<建設中のHAZMAT倉庫>
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隣接地にはHAZMAT倉庫(危険物倉庫)として「プロロジスパーク古河6」も今年末の竣工を目指し建設中で、「かなり引き合いが多い状態」だという。今後、プロロジス古河4との一体的な利用もふまえ、あらゆる顧客のニーズに応えていく考えだ。

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