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AZ-COM丸和/230億円で埼玉県松伏町に食品物流センター建設

2023年04月24日/物流施設

AZ-COM丸和ホールディングスは4月21日、埼玉県松伏町に保有する用地で、食品物流センターの建設を決定したと発表した。

<「AZ-COM Matsubushi A棟(仮称)」完成予想図>
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同社は、建設地として松伏田島産業団地内の用地11万6379m2を2022年7月に取得している。今回、同用地で地上5階建て延床面積8万3000m2の物流施設「AZ-COM Matsubushi A棟(仮称)」の建設を決定した。

6月に着工し、2025年1月の竣工、同4月の稼働開始を予定している。地上5階建ての建屋は1階を冷蔵、2階を冷凍・冷蔵、3~5階を常温仕様とし、5階にはBCP倉庫と食堂を併設する計画だ。

同施設には230億円を投じる計画。同社は同センター建設費用への一部充当を目的に、借入限度額100億円のシンジケーション方式によるコミットメント期間付タームローン契約を4月21日付で締結している。

建設地は、2025年春に工事完了予定の「東埼玉道路」に隣接しており、開通後は外環道へのアクセス向上が見込まれているほか、後年に専用部が開通(高架)することで、河川氾濫による浸水想定区域を回避するネットワークが形成され、災害時の支援活動や物資輸送にも貢献が期待できる。

なお、同地では2期工事で物流施設の増設を予定しており、建設費高騰の影響も考慮して、投資環境を見極めながら慎重に検討していくとしている。

同社グループでは、コアとなるEC物流、低温食品物流、医薬・医療物流の各種事業での物量増大への対応と、BCPに対応した社会インフラとしての物流ネットワーク構築を進めており、新物流センターの建設はこれらの実現に向けた取り組み。

同センターでは都心から25km圏内の立地優位性を生かし、大型冷凍・冷蔵設備を装備、免震構造の採用により「首都圏の大規模災害時における食料等の供給基地」となるBCP物流拠点としての役割も担うことのできる、総合食品物流のプラットフォームを構築する。

特に、SDGsの高まりを背景に、全国各地からのコールドチェーンを多様な輸送モード(鉄道・航空・船舶)でつなぐ産直ネットワークの拠点としてフードロス問題の解決に取り組むほか、プロジェクトを通じて食品流通のさまざまな課題解決を目指していく。

具体的には、 「2024年問題」への対応として、ドライバー不足の深刻化から危惧される配送遅延を、低温トラック輸送・鉄道輸送におけるクールコンテナ活用・航空輸送・船舶輸送を活用した物流効率化追求により対応し、持続可能な物流を実現していく。

また、複数産地・複数メーカーからの在庫一括管理による適正な流通在庫管理の実現でサステナブルな食品流通を実現し、有事のサプライチェーン分断を回避。加えて、国家プロジェクトであるSIP(戦略的イノベーション創造プログラム)の「スマート物流サービス」の早期実装により、サステナブルで環境負荷の低い物流を業界に先駆けて実現する。

■「AZ-COM Matsubushi A棟(仮称)」概要
建設地:埼玉県北葛飾郡松伏町田島南1-1
敷地面積:11万6379.45m2
延床面積:8万3041.01m2
構造:地上5階建、免震構造
着工:2023年6月
竣工:2025年1月(予定)
稼働開始:2025年4月(予定)
総投資額:230億円程度

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