武田薬品とオリックス環境、日本貨物鉄道（JR貨物）は5月25日、武田薬品が製造する医療用医薬品の製造過程で生じるPTP包装廃材のリサイクルと、その輸送による環境負荷低減に連携して取り組むと発表した。
PTP（Press-Through Package）包装廃材とは、プラスチックシートにアルミを張り付けた1枚のシートの中に、錠剤やカプセルを閉じ込めた包装シートのこと。
3社連携による取り組みは、6月1日から開始する予定で、武田薬品がオリックス環境に同廃材の処理を委託するほか、JR貨物が同廃材の輸送に環境負荷の小さい貨物鉄道輸送サービスを提供する。
製薬企業による廃棄物処理委託によるPTP包装廃材の再生利用（マテリアルリサイクル）は国内初の取り組みで、武田薬品の光工場で排出される年間約101トンの銅廃材のうち約95%にあたる約96トンを再生利用する予定だ。
同廃材の処理はオリックス環境の産業廃棄物処理工場（千葉県船橋市）で行うが、武田薬品の光工場（山口県光市）からの輸送の大部分は従来のトラック輸送からJR貨物による鉄道輸送に切り替えることで、CO2排出量の削減に努める。
具体的には、武田薬品の光工場で同廃材をコンテナに積載し、新南陽駅（山口県周南市）から隅田川駅（東京都荒川区）まで貨物鉄道輸送を行う。
