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双日/消費財卸・物流事業を展開するインド企業に追加出資

2023年06月06日/国際

双日は6月6日、インドのスタートアップ企業であるIntelligent Retail Private Limited(インテリジェント リテイル プライベート リミテッド)(RIPPLR(リップラー))による第三者割当増資に参画、出資したと発表した。

<既存の物流体系とRIPPLRとの違い>
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今回の出資は、2021年12月の出資に続く追加出資で、双日は、RIPPLRへの事業支援を通じて、成長を続けるインドでの流通業界への貢献を加速させる。

RIPPLRは、自社で開発したプラットフォーム上に受注管理・配送管理・販売実績管理・在庫管理システムを構築したことで、小売業者(販売先)からの注文受付から配送までのデジタル管理や、メーカー(仕入先)とリアルタイムに販売情報を共有し、タイムリーな販売・配送状況の把握を可能にした。

流通構造をシンプルにすることで、正確に、速く、低コストで効率的に商品配送ができるため、現地消費財・食品メーカーや小売業者から高い評価を得ている。バンガロールを中心に、主要都市での事業拡大を進めている。

今回調達した資金は、広大なインド全土にわたる新たな拠点開設や、RIPPLRの強みである卸・物流関連システムの追加開発などに活用される。

双日は東南アジアなどの需要地に有する緊密な海外ネットワークや、主にベトナムにおける事業活動で培った新興国での卸売事業運営の知見を活用し、新たな市場であるインドにおいても、流通業界の抱える課題解決や地域経済の発展に貢献するとともに、将来的にはインド・リテール分野における他事業への参画も目指す。

なお、インドの小売市場は、約14億人の人口をベースとした巨大な内需が期待されることから、2025年までに世界第3位の規模(USD1,158bil)に成長すると見込まれており、今後も消費者の購買意欲は高いレベルで推移していくと想定される。一方で、広大な国土面積のもと小売店舗数は1400万を超え、多様な民族・言語・文化・制度が存在し、既存流通業者の多くが個人経営であることから、流通構造の複雑さと非効率性はインドの消費財・食品メーカーが抱える重大な課題の一つとなっている。

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