商船三井／グループ保有のFSRUが香港初のLNG受入を実現
商船三井は6月14日、100％出資子会社MOL FSRU Terminal （Hong Kong）Limitedが保有する世界最大のFSRU「MOL FSRU Challenger」（FSRU）が、香港におけるLNG輸入プロジェクト向けの試運転において、香港初となるLNGの受入を実現したと発表した。
＜香港に到着したFSRU「MOL FSRU Challenger」＞
＜LNG船（左）からLNGを受け入れるFSRU「MOL FSRU Challenger」(右)＞
このプロジェクトはまもなく商業運転を開始し、香港の発電所にガスを供給する。なお、このFSRUは今後船名を「Bauhinia Spirit」（バウヒニア スピリット）に変更予定。
このFSRUは、香港地場電力会社であるCLP Power Hong Kong Limited (CLP Power社)とThe Hongkong Electric Company, Limited (HK Electric社) が共同設立したHong Kong LNG Terminal Limitedへ長期用船の下、香港南海上（ソコ群島東方）で操業し、CLP Power社のブラックポイント発電所、およびHK Electric社のラマ発電所に天然ガスを供給する。また、MOL FSRU Terminal（Hong Kong）LimitedはこのFSRUの操業に加えて、桟橋の保守・操業サービス、および港湾関連サービスを提供する。
商船三井は、このプロジェクトを通じて、香港で初めてのLNG輸入の実現、ひいてはCO2排出量の少ないガス火力発電の比率を大幅に増加させることで、香港政府が掲げる脱炭素化、および大気環境改善目標の達成に貢献する。さらに、このプロジェクトにおいて獲得した知見と専門技術を活用し、輸送サービスに限定されないクリーンエネルギー産業の上流から下流までの様々なバリューチェーンにおいて、より積極的に関与することを目指す、としている。
■FSRU概要
全長：345.00m
全幅：55.00m
LNG貯蔵能力：26万3000m3
再ガス払出能力：8億立方フィート／日
