souco社は9月20日、物流の2024年問題の対策として中継輸送や拠点の見直しに活用可能な、「拠点最適化エンジン Optis(オプティス)」を9月20日に提供開始したと発表した。
中継輸送とは、1つの輸送工程を複数人のドライバーが分担する輸送方式で、主に3種類が挙げられる。まず、「トレーラー・トラクター方式」 中継拠点でトラクターの交換を行う方式。中継にかかる作業時間が短時間で済むものの、けん引免許を持つドライバーが必要。「貨物積替え方式」は、中継拠点でトラック同士の貨物を積み替える方式。積替えのために作業時間が発生するものの、ドライバーがトラックを乗り換える必要はない。「ドライバー交代方式」は中継拠点でトラックを乗り換えてドライバーが交代する方式。場合によっては他のトラック事業者の車両を運転することになるものの、中間地点での荷役作業が不要で短時間で済む。
これらの方式で中継輸送を実現するためにはトラクター交換や積替え等の作業を行える適切な中継拠点が必要となるが、中継拠点を新しく用意するには、建設費用などの初期コストがかかる。
souco社は、中継拠点の配置に関する負担を軽減するため、soucoにてシェアリング可能な倉庫の中から最適な中継拠点を自動で算出できる新機能「Optis」を提供開始した。
Optisは、出発地と到着地、荷物の量を入力するだけで、物流コストを最小限に抑える最適な中継拠点や、DC/TCといった拠点の立地を自動的に算出する。表示されるのは既に存在するシェアリング可能な倉庫のため、新たな土地取得や物流施設の建設コストの心配なく中継輸送を効率的に実現することができる。
輸送距離や物量に応じた倉庫費用と輸送費を加味した総物流費も同時に算出される。燃油価格等の値上げにより、高騰した物流コストの見直しにも利用できる。
また、2024年4月1日より長時間労働が規制されることによって、1日で往復できる距離の目安は片道150 ~300 km程度と考えられる。Optisは、輸送時間の上限を定めて輸送ルートを算出することができるため、長距離輸送の改善としても活用可能だ。
なお、Optisは無料で利用できる。
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