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センコーGHD/2024年対策、浜松にトラック中継輸送専用施設

2023年09月22日/物流施設

センコーグループホールディングスは9月22日、新東名高速道路 浜松SAスマートインターチェンジ近くに、同社グループ初のトラック中継輸送専用の大型施設(新施設)を2024年8月に開設すると発表した。

<新施設完成予想図>
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2024年4月からトラックドライバーに時間外労働時間の上限規制が導入され、1日約1時間の労働時間短縮が必要になる。関東~関西間のトラック輸送では、納品先での荷役作業、休憩時間などを含めると、従来の業務量を時間内に完了させることが困難になるほか、ドライバー1人による1車2日運行も不可能になる。

運送業界では、この規制に対応しドライバーの日帰り運行を可能とするため、目的地に向かう途中で反対方向から到着したトラックとのヘッド交換、ドライバーの交替、貨物の積み替えなどを中継地で行う輸送方法のニーズが高まっている。同社グループにおいても、静岡県内の自社倉庫拠点を利用した中継輸送を積極的に導入している。

このような中、新施設は東名高速 東京ICから約230㎞、名神高速吹田ICから約250㎞と、東阪間のほぼ中央に位置するため、関東、関西いずれからも日帰り運行ができ、浜松SAスマートインターチェンジから約1㎞の至近距離にあるため、効率的な運行が可能となる。

新施設の駐車可能台数は約50台と、中継輸送専用としては業界屈指の規模であり、荷役、簡易保管設備も併設することで、貨物の積み替えによる中継輸送にも対応する。開設後はドライバー専用のシャワーや休憩室、仮眠室も完備する予定で、他の中継輸送専用施設にはない機能も備える。

また、多彩な輸送手段を有する同社グループの強みを活かし、輸送区間の前半を鉄道コンテナで運び、新施設で貨物をトラックに積み替え、後半を陸上輸送するなど、マルチモーダル交通体系を見据えた新たな長距離輸送サービス提供の拠点としても活用していく。

さらに、2025年2月、新施設に隣接して3温度帯の大型倉庫(以下「新倉庫」)も建設し、2024年問題対応のため、東阪間に新たな在庫拠点を設けたい荷主の需要開拓や、静岡県西部エリアでの倉庫事業拡大を図る、としている。

同社グループでは新施設の開設で中継輸送の強化と効率化を一層進めるとともに、協力会社や同業他社にも広く利用してもらうことで、運送業界の2024年問題への対応に寄与していく考えだ。

■新施設の概要
所在地:静岡県浜松市北区都田町
敷地面積:1万5000m2
設備:トラック駐車場(約50台)、アメニティ施設(シャワー、更衣室、休憩スペース、仮眠室、売店、トイレ)
※開設時は駐車場のみ先行オープン
開設時期:2024年8月

■新倉庫の概要
所在地:静岡県浜松市北区都田町
建物構造:鉄骨造 地上6階建て
敷地面積:1万6700m2
延床面積:2万6700m2
設備:貨物用エレベーター、垂直搬送機
開設時期:2025年2月

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