西日本旅客鉄道（JR西日本）は10月24日、運行する山陽新幹線を用いた荷物輸送サービスの実証実験「新幹線キャリーサービス（英語表記：Shinkansen Luggage Delivery Service）」を、ジェイアール西日本マルニックスとともに、10月30日から2024年3月31日まで、実施すると発表した。
サービス内容は、大阪市内提携ホテルで荷物を集荷、その荷物を新大阪駅から山陽新幹線「こだま」号で輸送。博多駅到着後、福岡市内の提携ホテルに配送。午前に大阪を出発したお荷物は、夕方には福岡エリアに到着。当日受け取りが可能、という段取りだ。
運営会社はジェイアール西日本マルニックスで、価格は8000円（税込）。申し込み方法は・「マルニックス」ＨＰ内の新幹線キャリーサービス（英語表記：Shinkansen Luggage Delivery Service）専用サイトからアクセス。
集荷希望ホテル（顧客の大阪での宿泊ホテル）と配送希望ホテル（顧客の福岡での宿泊ホテル）を指定し、必要情報（氏名等）を入力。クレジットカードで決済。
申込締切は配送希望日の3日前。サービス設定除外日は、年末年始（12 月 28日～2024年１月8日）。集荷・配送等は、前日まで（受付締切時間はホテルにより異なる）に大阪市内の指定ホテルにて伝票（タグ）の記入等の手続き。配送日の朝に配送会社が荷物を集荷し、当日中（夕方ごろ）に福岡市内の指定ホテルに配送する。
取扱個数は20個程度/日。対象となる顧客は、国籍に関係なくどなたでもご利用できる。ただし、大阪、福岡ともに提携ホテルに宿泊される顧客限定のサービス。
提携ホテル（順不同／2023年10月24日時点）は1.大阪市内ホテル ホテルヴィスキオ大阪、ホテルグランヴィア大阪、ホテルニューオータニ大阪、リーガロイヤルホテル大阪 等 2.福岡市内ホテルは、ANA クラウンプラザホテル福岡、グランドハイアット福岡、THE BLOSSOM HAKATA Premier、ザ・リッツ・カールトン福岡、西鉄グランドホテル、ヒルトン福岡シーホーク、ホテルオークラ福岡、ホテル日航福岡、ホテルニューオータニ博多、都ホテル博多となっている。
なお、以前から関西や岡山、広島を訪れた後に福岡まで足を延ばす訪日外国人は、直接福岡に飛行機や船で入ってくる来日客に比べ多くない。一方で大阪を拠点に、岡山や広島を日帰りで旅行される来日客も多く見かけられており、大型荷物を持ちながら旅行することの負担が大きいことも一因。
そこで、顧客の荷物を大阪市内の指定ホテルから福岡市内の指定ホテルまで、新幹線を活用し、配送するサービスを提供するもの。これにより、訪日外国人の顧客に、例えば岡山や広島を手ぶらで観光してもらい、その後新幹線で福岡まで行き、そして更に、福岡を拠点に九州各地にも足を延ばしてもらえるように、そのような新しい旅を提案していくとしている。
