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積水化学/鉄道枕木向け合成木材(FFU)の欧州生産工場を開設

2023年11月08日/生産

積水化学工業の環境・ライフラインカンパニーは11月8日、オランダに所在するグループ会社SEKISUI ESLON B.V.内に建設を進めていたFFU製まくらぎの生産工場が完成したと発表した。

<FFU製まくらぎの生産工場>
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同社が製造する「FFU」は、軽量でありながら、耐久・耐候性、加工性に優れるなど、天然木材とプラスチックの長所を兼ね備えた合成木材。1974年の発売以降、さまざまな用途に展開してきたが、鉄道の枕木用途に採用されてから40年を超え、現在、日本国内でも多くの鉄道会社が採用している。

海外においても、2003年に初受注を獲得。以降、鉄道大国であるドイツ、イギリスなど需要の拡大が見込まれる欧州を中心に事業規模を拡大してきた。

同社は、2017年EBA(ドイツ連邦鉄道庁)の本認証を取得。現在では欧州各国をはじめ、アメリカ、オーストラリア、中国など世界34か国で販売実績がある。

また、近年、環境配慮から高品質な木材の調達が難しくなっていることに加え、木材の防腐剤として使用されるクレオソート油が発がん性の危険からEUで使用禁止となったことから、木製枕木においても代替品として樹脂製まくらぎの導入が世界中で進んでいる。FFUにおいては、特に軽量・高耐久が求められる分岐部や橋梁部分での採用が拡大している。

これまで、FFU製まくらぎはほぼ全量を日本の滋賀栗東工場で生産していたが、海外における鉄道分野最大の需要地である欧州工場開設により、さらなる事業拡大とグローバル化を推進していくとしている。

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