JR貨物が1月17日に発表した、2023年度第3-四半期の輸送動向によると、国内経済は年末に向けて消費の盛り上がりが見られた一方、物価上昇に伴う消費者の買い控えの影響が大きく、また一部品目における生産減が継続したこと等により、輸送実績は前年を下回った。
コンテナでは、食料工業品が、需要回復の兆しが見られるビール類や清涼飲料水を中心に前年を上回った。積合せ貨物は、2024 年問題等を背景とするドライバー不足に伴う鉄道シフトに加え、ECサイトのセール実施等により増送となった。
一方、化学薬品は一部顧客における輸送終了や需要低迷に伴う生産減により荷動きが低調となったほか、紙・パルプは、ペーパーレス化の進展に伴う紙の需要減が続き減送。コンテナ全体では前年比99.1%となった。
車扱は、石油がガソリン及び軽油を中心に荷動きが堅調に推移したものの、セメントが公共工事の案件減少や顧客の生産計画変更等により前年実績を下回った。
車扱全体では前年比92.2%、コンテナ・車扱の合計では前年比 96.9%となった。