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霞ヶ関キャピタル/大阪府茨木市で冷凍冷蔵倉庫 関西要所の需要へアプローチ

2025年03月14日/物流施設

霞ヶ関キャピタルは3月12日、13日に賃貸型冷凍冷蔵倉庫「LOGI FLAG COLD 大阪茨木I」(大阪府)の内覧会を実施した。

<「LOGI FLAG COLD 大阪茨木I」外観>
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大阪府茨木市に開設した「LOGI FLAG COLD 大阪茨木I」は、港湾に建設されることが多い冷凍冷蔵倉庫としては珍しく、内陸の住宅街近くに位置している。

大阪、京都、神戸に近く都市への配送に適しているほか、名神高速道路「茨木IC」から約3.7kmと全国へのアクセスもしやすい立地だ。

ヤマト運輸の中継所など、運送会社が集積する物流要所である点も強みで、建設前の土地選びの時点から意識して立地の選択をしたという。

なお今回、2日かけて行った内覧会では、約60社、およそ120名ほどが参加。3PLや物流事業者が多い中、メーカーや小売のほか卸なども集まった。

<1階、5℃に維持された冷蔵区画>
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倉庫は4階層。+5℃~-25℃の範囲で温度調節が可能なチルド・フローズン対応の冷凍冷蔵設備(C&F)を2階に備えているほか、3,4階には-25℃で運用する冷凍区画を完備している。

<冷蔵区画に直結した搬入口>
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1階の冷蔵区画(+5℃)は搬入口に直結しており、主に3,4階から下ろした冷凍製品の仕分け作業を行う場としての活用を想定。

また、屋上から外気を取り入れて庫内の気圧を上げる陽圧空調というシステムを採用しているため、夏場でも搬入時に外気が入りにくい構造となっている。

<垂直搬送機>
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庫内6か所に設置された垂直搬送機は、段差を排除しているものを採用した。

これにより、カゴ車などをそのまま入れることができ、フォークリフトを使用せずに搬入することが可能となる。

隣接した荷物用エレベーターは最大6パレットを配置できる広さで、積載量は3500kgとなっている。

<2階C&F区画>
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2階の冷凍区画は、+5~-25℃で調整可能なC&F区画となっており、壁を隔てて荷捌き場となる冷蔵エリア(+5℃)を併設。

C&F区画から出荷するものを取り出し、荷捌き用の冷蔵区画から荷物用エレベーターで搬出する。

冷凍倉庫であることから防火区画が免除されているため、広い範囲での活用が可能な点も特徴だ。

<中二階の大会議室>
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1階事務室の上には、中二階として大会議室が設置。

これは、冷凍冷蔵設備のフロアが防熱パネルを含め7~8mの高さを必要とするためで、空いた事務所上のスペースを活用したものだ。

事務所としての活用のほか、入ったテナント次第で区分けをするなど、自由な使い方を想定しているという。

<「LOGI FLAG COLD 大阪茨木I」エントランス>
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小野田年志 リーシング事業部長は、関西の冷凍冷蔵倉庫の需要感について「需要自体は大阪でも冷凍のニーズは旺盛だと感じる」と述べたほか、今後の戦略として、現在「LOGI FLAG TECH 所沢I」などで展開しているパレット単位の冷凍保管サービス「COLD X NETWORK」にも言及。

<2024年11月よりサービスを開始した「COLD X NETWORK」>
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冷凍冷蔵商品の保管場所需要が増えやすい時期の一時利用などを狙って展開したサービスでは、小規模の顧客を中心に依頼が増えているだけでなく、想定顧客ではなかったレストランオーナーなど、従来倉庫を利用していなかった層にもアプローチできていると語った。

また、2024年末には実際に依頼が殺到し、ほぼ満杯になる状況となっており、季節波動こそあるものの、高い需要があったことが伺える発言もあった。

今後の展開についても語る一幕があり、同社初となる2026年春着工の神奈川県のHAZMAT自動倉庫については、「社会課題にアプローチしていくという経営方針がある。危険物の需要については多く耳にしており、実際に動いてからにもよるが顧客へより良い形で提案ができたら」と述べ、最後に「変わったことをやるのが霞ヶ関キャピタル」と締めくくった。

■施設概要
名称:LOGI FLAG COLD 大阪茨木I
所在地:大阪府茨木市上群2-9-1
交通:名神高速道路「茨木IC」約3.7km ※進入時は迂回路利用
延床面積:2万9357.02m2(8880.49坪)
敷地面積:1万4435.85m2(4366.84坪)※建築対象面積
構造:鉄骨造地上5階建(倉庫4階建)、耐火構造
設計:五洋建設 大阪支店 一級建築事務所
施工:五洋建設 大阪支店
スペック:冷凍冷蔵倉庫、梁下有効高5.5m、床荷重1.5t/m2、ノンフロン(自然冷媒)採用・温度可変可能区画有(+5℃~-25℃)、太陽光パネル設置
評価認証:CASBEE 建築評価認証 Aランク取得

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