コンヴァノの子会社であるシンクスヘルスケアは10月3日、新たに医療機関向け在庫管理支援事業を開始するとともに、エスマットとの共同実証実験を開始すると発表した。
同社は医療機関の在庫管理を支援する仕組みを事業化し、効率的な需給マネジメントとサプライチェーン全体の最適化を実現することを目指す。その第一歩として、在庫管理プラットフォーム「スマートマットクラウド」を展開するエスマットと共同で実証実験を行い、事業モデルの有効性を検証することにしたもの。
エスマットは、重量センサーを内蔵したIoTマットで物品の在庫量を自動計測し、そのデータをクラウド上で可視化・管理するサービス「スマートマットクラウド」を提供している。技術は、設定した在庫閾値を下回ると自動でアラート通知や発注処理を行う機能を有しており、既に病院やクリニックなどでの導入実績を積み上げている。
この技術により、在庫管理業務の省力化、自動化、安定的な供給体制の構築が可能となることから、シンクスヘルスケアが目指す医療機関向け在庫管理支援事業の基盤技術として高い親和性を有している。
実証実験は、シンクスヘルスケアが供給する美容医療向けの医薬品・医療資材にエスマット社のスマートマットクラウドを適用し、検証を行う。
検証の観点は、「在庫可視化の実現」。現場での在庫量をリアルタイムで把握し、欠品・余剰のリスクを最小化する。また、「自動発注・補充の最適化」では、実需に基づいた適正在庫の維持を可能とし、発注業務の省力化を図る。
実証実験を通じて、クリニックの運営効率化とコスト削減効果を検証すると同時に、物流網と組み合わせることで、美容医療市場における業界標準となるサプライチェーン DX モデルの確立を目指すとしている。