関西エアポートは12月17日、関西国際空港の国際貨物地区改修プロジェクト「Cargo Next→」を開始すると発表した。1994年の開港から31年経ち、次の30年を見据えて貨物上屋の面積を最大50%拡張するなど、機能向上、効率化を推進する。
プロジェクトは、関西国際空港の将来に向けた貨物オペレーションのため、貨物施設の拡張と改修、デジタル化の推進、施設の効率的配置、ステークホルダーとの連携強化、労働環境の改善、環境負荷低減に取り組むもの。
段階的に投資し、まず短期的には上屋面積を5%拡張する。施設リノベーションも同時に行うことを検討する。
効率性アップを目指してDXや自動化技術を導入するとともに、エリア内で上屋を再配置することも計画する。
貨物地区の通勤や食事環境を改善するほか、電動トラックの充電設備を整備するなど、環境負荷低減も進める。
関西エアポートによると、現状では関西国際空港は関西で発生する貨物の約60%しか取り込めておらず、残り40%が潜在的需要と見る。地理的優位性を生かし、西日本の貨物のさらなる取り込みを狙う。ただ貨物上屋は現在、ほぼ満床で、老朽化も進行。トレンドに合わせた施設にリノベーションする。
特に医薬品市場やEC市場は今後も拡大するとにらみ、優先事項としては、医薬品輸送に対応する航空機から上屋まで一貫したクールチェーンや、EC需要をとらえた事業展開、戦略的に関係者と事業提携した貨物集約を挙げている。
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