フィックスターズと住友商事は10月12日、量子コンピューティングクラウド「Fixstars Amplify」のパートナー契約を締結し、物流倉庫での実運用を開始したと発表した。
フィックスターズは、”Speed up your Business” をコーポレートメッセージとして掲げるテクノロジーカンパニー。国内外でロジスティックサービス、物流センターを展開する住友商事と共に、物流業界の課題解決に貢献すべく、Fixstars Amplifyを使ったシステムの普及を目指す。
＜フィックスターズと住友商事がパートナー契約締結＞
Fixstars Amplifyは、フィックスターズグループが開発・運用する量子コンピューティングクラウドサービス。カナダのD-Wave Systemsが開発した量子コンピュータなど、「組合せ最適化問題」と呼ばれる計算に特化した専用マシン「イジングマシン」を実行するシステムが、効率的に開発・運用できる。
「組合せ最適化問題」は、人員配置計画の最適化や配送経路探索などへの応用が期待され、こうした問題を扱うシステムでは、最適化条件をもとに計算された結果が、日々移り変わる実業務の現場にすぐに適用できるか、制約のある業務環境のニーズに応える仕組みになっているかが課題となっている。
Fixstars Amplifyは、実用性の高い量子コンピュータが新たに登場した場合、開発済みのシステムがその計算能力を活用できるよう、スムーズに切り替えられることがコンセプト。最適配置によるコスト削減効果のみならず、現場の作業員に寄り添った働きやすい職場の実現が求められるなか、フィックスターズグループの高速計算技術力と、住友商事の物流業界の知見・運用ノウハウを組み合わせ、両社は量子コンピュータ時代を見据えたシステムの開発・導入を加速していく。
